胸中がざわつく、人を不安に陥れる10の最恐理論

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胸中がざわつく、人を不安に陥れる10の最恐理論
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 これまで人類は世のことわりを理論で解き明かそうとしてきた。だがどうしても現代科学で解明できない事象が多々ある。広大なる宇宙の謎、そもそも人類の存在意義に関してすら解き明かせないままなのだ。

 それらを無理に解き明かそうと様々な矛盾のつじつまを合わせていくと、恐ろしい理論が出来上がる。机上の空論の域はでないまでも、我々に混沌と不安をもたらすには十分なものだ。これら10の理論は現在人に知られているもので最恐のものだ。

・1. 偽の真空


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 簡単に言えば、私たちの宇宙はより大きな宇宙の一部として、一時的にしか存在しない虚偽の状態にあるという仮説だ。

 本物の宇宙は鍋の中で沸騰する水であり、私たちが住む宇宙は鍋の底で形成された泡に過ぎないと考えてみればいい。いつの日か、それが明日のことか数十億年後のことかは分からないが、やがて偽の真空は前触れも無く弾け、私たちが目にしている何もかもが一瞬にして消えてしまう。これに対してなす術など存在しない。

※ コメント欄によると、これは原文が間違っているそうで、「虚(きょ)の空間(虚数の空間)」と呼ばれる量子物理学上のたとえ話を「偽(にせ)の空間」と間違って解釈しているようだ。

 我々の宇宙を満たしている「真空」は、何もない空間ではなく、粒子と反粒子が対生成と対消滅を繰り返している「沸騰状態」にある為、なんら特別なものではなく、宇宙ではありふれた状態なのだそうだ。・2. フェルミのパラドックス


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 森のど真ん中に蟻塚が一つあるとしよう。そして、私たちが最寄りの蟻塚まで10車線の立派な高速道路を建設してあげたとしよう。そこで問題だ。蟻は10車線の高速道路が何であるか理解できるだろうか? また、その建設技術や目的について理解できるだろうか?

 これは人間がある惑星からの信号をキャッチできないということではない。人間にはその惑星に住む存在の正体や彼らの行為を理解できないということだ。彼らが人類に知恵を授けようとしていても、あたかも蟻にインターネットを教えるかのごとく、私たちの理解をはるかに超えているだろう。

 スペインの征服者ピサロが南米に上陸したとき、彼は蟻塚に足を止め、コミュニケーションを試みただろうか? 寛大にも蟻塚の蟻を救おうとしただろうか? 人類など宇宙における蟻に過ぎないのかもしれない。・3. グレートフィルター


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 宇宙は生命が存在する可能性に満ちているかのように見えるのに、なぜ未だに見つからないのだろうか? この理論によれば、原始的な生命と惑星を植民化できる高度な文明との間には、滅多に乗り越えられないグレートフィルターが存在するという。その場合、人類は次の三つのシナリオのいずれかに当てはまる。(1) 私たちは希少な存在である。つまり、他の惑星文明と異なり、すでにグレートフィルターを越えている。

(2) 私たちは最初の存在である。つまり、宇宙の状況は今だけ優しいものであり、他の存在と同じく、人類は植民化能力の発展途上にある。

(3) 私たちはまだグレートフィルターに達していない。つまり、私たちは阿呆だ。もしこれが正しいとすると、火星やエウロパで生命の証拠が見つかってしまうのは嬉しくない。なぜなら、私たちの前方に大きな壁が存在するということだからだ。・4. 水槽の脳


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 水槽の脳は、知識、現実、真実、心、意味といった概念の特徴を抽出しようと試みる思考実験の一つだ。これは以下のことを前提とする。(1) 脳はすべての意識の源である。

(2) 脳は電気信号によって機能する。

(3) 外部刺激が脳機能に影響する。

(4) 脳への外部刺激の一切は、脳が自然の刺激と区別できない程度にシミュレートされている。 この仮説のミソは、あなたは容器の中に入れられた脳であり、外部装置から与えられる偽の刺激によって生きていると感じているか、あるいは刺激がないことから生きている幻覚を見ている存在であるという点だ。独我論がこの概念を取り扱っている。・5. 高次元の存在


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 二次元の人間を想像してみよう。あなたは彼らを見ることができるだろうが、彼らにあなたを見ることはできない。あなたは上から彼らを見下ろすだけでいいが、彼らはあなたがそこにいることを認識することができない。二次元に生きる彼らは、上から見下ろすということが理解できない。

 今度は四次元の人間を想像してみよう。彼らは四次元からあなたを見ることができるが、あなたがその次元を理解することは決してない。あなたのすぐ側にいるかもしれないが、あなたがそれに気づくことはない。私たちが二次元人間に干渉できるように、四次元人間は私たちに干渉できる。しかし、彼らがそれを望まなければ、私たちから働きかけることはできず、彼らの存在を知ることもない。・6. ロコのバシリスク


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 未来の超人工知能がその存在に害になる者を過去に遡って罰するかもしれないと説く仮説だ。理性が信頼できないなら、神の存在を信じることは、信じないよりも分のいい賭けであるとした、「パスカルの賭け」の未来版のようなものだ。さらにこの仮説は、それを知っているだけでも罰を受けるリスクが高まると説く。また、神の存在の本体論的証明とも混ざり合い、これは現実的な脅威であると論じられる。いずれにせよ、あなたはもう知ってしまった。・7. 脅威管理理論


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 これによれば、基本的な生存の確保を超えた人類の行いは、すべて無への拭い去れない本質的な恐怖に根ざしている。自己や自尊心という観念は、私たちはいずれ消えるという不安に対する緩衝材である。

 文化とは、未知あるいは究極的には死の恐怖を軽減するための、大勢に共有された幻想でしかない。そのために、芸術作品は不朽であると想像したり、家系や子孫に重きを置いたり、死後の世界を信じたりする。生物学的な同族、国家的政治的アイデンティティ、宗教的信仰など、いずれを通じたものであろうと、価値体系やそこから生じた構造に安心を見出す。これは科学の進歩によって人類の未来を守ろうという価値観も含む。

 まさに、現代の西洋生活様式の多くの部分が、死を回避することに捧げられている。弔辞の婉曲表現や決まり文句、自宅から火葬場までをカバーし、日常生活から死を覆い隠す葬式産業もそうした例だ。

 私たちは過酷な現実から逃避するため、誤魔化す方法を編み出した。要するに、私たちがこれまで行ったすべての、そしてこれから行うすべてのことの背後にある動機は、死による不存在の恐怖以外の何ものでもないということだ。・8. 量子自殺/量子不死


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 頭に銃を向けた男が座っている。この銃は普通の銃ではない。量子粒子のスピンを計測する装置に接続されている。この装置は引き金を引くたびに、量子粒子のスピンを計測する。もしスピンが時計回りであれば発砲し、反時計回りであれば発砲せずクリック音が鳴る。

 男は深呼吸し、ためらいながら引き金を引いた。カチッと鳴った。彼は再び引き金を引く。またもやカチッと鳴る。何度も何度も繰り返し、何度も何度も同じ結果になった。銃は弾を撃たない。壊れているわけではないし、弾も入っている。それでも何度引き金を引こうが、銃は火を吹かない。男は永遠にこれを続け、不死になった。

 実験の始めをもう一度見てみよう。男は初めて引き金を引いた。今、スピンは時計回りと計測されている。弾が撃たれた。男は死んだ。だが、待ってほしい。私たちが知っているこの男の未来は、何度引き金を引いても、銃が発砲されなかったというものだ。死ぬはずがない。

 男は気づいていないが、生きており、同時に死んでいる。引き金が引かれるたびに、宇宙は二つに分かれる。引き金が引かれるたびに、繰り返し宇宙は分裂し続ける。これが量子自殺という思考実験だ。・9. 超越仮説


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 文明の技術は巨大化ではなく、小型化へと向かう。複雑性と知性の指数的成長はミクロ化の技術的特異点に達し、やがてはブラックホールを作り出し、この宇宙から消え去る。これがフェルミのパラドックスの答えかもしれない。

 宇宙生物学の発達は、これを検証可能な仮説にする。この仮説が提唱するのは、加速的変化の原動力として空間、時間、エネルギー、物質が圧縮されていくということだ。宇宙の知的存在は、既存の宇宙において膨張するのではなく、超々小型宇宙へ向けて加速度的に超越していくのだ。・10. 6度目の大量絶滅


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 生物学者の多くが現在6回目の大量絶滅が進行中であると考えている。後世の種にとっては、興味深い事例となるだろう。1800年頃、人類の人口がようやく10億人に達したのは、気の遠くなるような時を経た後だった。それからわずか215年、世界の人口は72億人にまで増加した。この爆発的な増加によって、地球に巨大で、今後も当分続くであろう悪影響を与えた。これは地球の容量に達するか、あるいは人間が死滅するまで続くだろう。


via:cavemancircus.・原文翻訳:hiroching



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