球界に激震を走らせた野球賭博騒動。巨人は、福田聡志投手（32）が野球賭博に関与していたと発表。福田投手が賭博に手を染めるきっかけを作ったとして、笠原将生投手（24）も処分の対象となった。2人は球団から解雇される可能性が高く、日本野球機構（NPB）から永久失格処分となる恐れもあるという。

　現役選手による不祥事というだけでなく、「球界の盟主」として知られる巨人軍の選手が“震源地”となったことへの衝撃は大きい。

「福田選手を賭けに誘い込んだ人物が9月30日、福田選手の負け分を取り立てに、川崎市のジャイアンツ球場に乗り込んだことが騒動の発端だった。この騒ぎで、福田選手選手の行状が明るみに出て、芋づる式に笠原選手の名前も浮上した」（スポーツ紙記者）

山口組と関係の深い大物OBマネージャー!?

　多くのメディアが、「自称・税理士法人勤務」というこの人物の正体を追うなか、浮上したのがある球界OBの名前だ。

「この人物は、『税理士法人勤務』という肩書きのほかにこのOBの『マネージャー』も名乗っていた。現役時代は強打者として活躍。2000本安打など、複数のプロ野球記録の保持者で、名球会入りしている大物だ」（同）

　ネット上では、この「疑惑のOB」の名前を取りざたする者もいるが、今回の騒動の直接の当事者ではない。そんなこともあって、多くのメディアが騒動の発火点となった人物とOBとの関係については報道を自粛しているのが現状だ。

　ただ、この配慮の背景にはもうひとつの事情もある。

「実はこのOBは、現役時代から分裂騒動に揺れる山口組との関係が深いと常々いわれていたいわくつきの選手でもあった。騒動以降、球界は暴力団絡みのスキャンダルにかなりセンシティブになっている。今回の賭博には暴力団の影も指摘されているだけに、特に慎重になっているようだ」（週刊誌記者）

　警察は、山口組の分裂が表面化して以降、山口組本体と離脱組が結成した神戸山口組双方の組事務所への家宅捜索を繰り返している。

　捜索の名目は詐欺事件や薬物関連の事件など様々だが、「野球賭博に絡む捜査も行っている」（捜査関係者）との情報もある。

　さらなる激震が球界を襲うことになるかもしれない。

（取材・文／浅間三蔵）