【日本シリーズ】自らサヨナラ安打…「優勝請負人」工藤公康の"名場面" (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 続く1987年の巨人戦でも第2戦を完封勝利、第5戦でセーブを挙げると、続く第6戦も完投勝利で2年連続MVPに輝いた。最終第6戦の9回裏2死、デビュー2年目の清原和博が「打倒王巨人」目前にして涙ぐむと、「涙のにじむ清原のところには打たせられない」と配球を考え、最後の打者篠塚利夫をセンターフライに打ち取っている。

 中日・野口茂樹との「MVPサウスポー対決」となった1999年の第1戦では、日本シリーズ記録となる13奪三振(その後ダルビッシュ有も2007年にタイ記録)で12年ぶりのシリーズ完封を決め、稲尾和久のもつシリーズ奪三振記録を塗り替えた(現在、日本シリーズの通算奪三振記録は工藤の102が最高)。この試合を工藤は「生涯最高のピッチング」と振り返っている。

 巨人にFA移籍した翌2000年のONシリーズでは、自身が所属した前年度日本一のダイエーを相手に初戦に先発。勝敗こそつかなかったものの、7回5安打8奪三振と古巣のナインを手玉に取っている。

 14回の出場で26試合に登板、8勝5敗3セーブ102奪三振と、文字通りシリーズ男だった工藤公康。指揮官として初出場の今年、優勝請負人らしく「記憶に残る名采配」をファンは期待してやまない。

(文/小川隆行)

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