感涙の”名セリフ&名シーン”50年秘史!「スクール☆ウォーズ・山下真司」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

前の日から滝沢賢治に気持ちを入れて、なみなみならぬ覚悟で臨みました。あの場面は朝から始めて、全部で100カット以上もある大変な撮影で。

──前半は滝沢先生が涙ながらに生徒たちを叱咤する。そして生徒たちのこらえていた感情が爆発‥‥。

山下 午前中に滝沢の熱弁を撮り終えて、午後から生徒たちが返す芝居の撮影。ところが、休憩時間に生徒役の連中がファミレスでのんきに昼飯を食っている。

──それこそ劇中の「大敗しても汗ひとつかかない部員たち」と一致します。

山下 満腹になったら悔しさを表せないだろう。俺はメシがノドを通らないのに、こいつらのこの感じでは午前中に撮った涙がムダになってしまうのか‥‥。しかし、そこで森田(宮田恭男)がまず「悔しいです!」と口火を切る。

──これ以上ないくらい、ためた感情を爆発させていましたね。

山下 思わず「おおっ!」と思いましたね。そこからまるで魔法にかかったかのように、生徒たちが次々と爆発させてくれた。

──それを見届けたうえで「俺は今からお前たちを殴る!」につながります。

山下 彼らの演技を疑っていた自分が小さく見えた。「やってくれたな」と思って、ひとりひとりの目の奥をしっかり見つめながら殴る場面に移って。あれは、ゼロの自分たちがここから生まれ変わるという“刻印”のようなシーンでした。

──番組には、たびたび「ONE FOR ALL、ALL FOR ONE」のフレーズが登場しました。直訳すると「1人は万人のために、万人は1人のために」ですが、さらに「1つの目標のために」とも置き換えられます。

山下 それがあのドラマの全てだったと思うよ。ハードな撮影で大ケガする者も多かったけど、全員が主役であり、すばらしいスタッフがいて視聴率も上がっていった。それは誇りに思いますね。

「感涙の”名セリフ&名シーン”50年秘史!「スクール☆ウォーズ・山下真司」」のページです。デイリーニュースオンラインは、山下真司スクール☆ウォーズ週刊アサヒ芸能 2015年 11/5号エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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