都内の某弁当チェーンで販売するのり弁当は税込み350円……。そんな庶民価格の10倍の豪華弁当が、ヤンキース田中将大から著名人プロデュースの特別公演「僕がここにいる理由」を迎えるAKB48メンバーへ届けられ、ファンの間で物議をかもしている。

年俸23億のヤンキースエースが高級弁当&ケーキを差し入れ

　オフシーズンが始まり、"アイドルオタク（以下、ドルオタ）"としての活動が本格化した田中がまず注目を集めたのが、豪華差し入れだ。田中は今回、AKBファンの著名人が選抜メンバーやセットリストを考えるプロデュース企画第4弾でプロデュースを担当。そして同企画に基づく8日の初日公演に、高級弁当と甘いケーキをメンバーの16人とスタッフへ差し入れたのだ。

　田中が差し入れた弁当は、最高級黒毛和牛専門店「ミート矢澤」の「ハンバーグ&ステーキコンボ弁当」シリーズの一品と推測され、最低でも3000円以上の代物と見られている。ケーキは「大阪銘菓『焼きたてチーズケーキ』・りくろーおじさんの店」のもの。こちらは弁当に比べて安価だが、関東圏に実店舗がないため、本店のある大阪からお取り寄せしたと見込まれる田中こだわりの品だ。

　このプロデュース企画では、プロデュースを行なう著名人の差し入れが恒例化しつつあり、第1弾では落語家の春風亭小朝、第3弾では元サッカー日本代表・岩本輝雄がそれぞれ豪華弁当を差し入れた。田中は、このAKB愛を試される"差し入れ合戦"に参戦した格好だ。今回の高級弁当&お取り寄せケーキは、ヤンキースのエースにして推定年俸23億円を誇る最強ドルオタの力を軽く見せたというところだろうか。

　そんな田中のドルオタ活動再開に、ネット上では「また今年もテレビ出まくりでアイドルと鼻の下伸ばして共演三昧か」「いつまでもアイドルに媚び売んなよな」と呆れた様子のコメントも散見する。また10月6日のア・リーグのワイルドカードゲームであるアストロズ戦で、ホームラン2発を浴びてチームを今季終戦に追いやっただけに、ファンから「ヤンキースの恥」「練習しろ」という野次まで飛んでいる。

　さらに現在は、国の代表同士がぶつかる「世界野球WBSCプレミア12」の真っ最中。日本チームは160kmオーバーの速球を投げる大谷翔平（日本ハム）や今季トリプルスリー（注:1シーズンで打率3割、本塁打30本、盗塁30個）をやってのけた山田哲人（ヤクルト）、メジャー行きもささやかれる松田宣浩（ソフトバンク）などが出場し、初代王者を目指して本気モード。一方でアイドルにうつつを抜かす田中に「日本代表が威信を賭けて世界で戦ってるのに、こいつは何やってんの?」という怒りまじりの声も出ている。

　一方でファンが気にしているのは、田中が以前から公言するももいろクローバーZではなく、AKBに肩入れしている点。「（田中は）最近ももクロの話まったくしなくなったな」と語っている。またAKB48の横山由依からは、「ニューヨーク公演をやらせていただきたい。私たちから（田中に）会いに行く」と"NY出張宣言"も飛び出している。

「マー君のドルオタ活動はニュースになります。地位も名声も申し分がなく、アメリカでも超有名人。国際進出を展開するAKBグループには、是が非とも欲しいパトロンでしょう。ももクロが今、AKB以上に落ち目ですからマー君略奪のチャンスですね」（芸能記者）

　ドルオタ街道まっしぐらのヤンキースのエース・田中。本業の非難はさておき、人気アイドルたちからひっぱりだこの今は至福の時か。

（取材・文／蒼木学）