「電波少年はもう無理!」放送作家に聞いた、今のテレビ業界で何が大変? (1/2ページ)
「テレビはオワコン」「若者のテレビ離れ」なんていわれてだいぶたちますが、確かにテレビ番組で良い視聴率を取るのはとても難しくなっているようです。テレビ業界は大変なんていわれますが、実際どのような点が大変なのでしょうか。
あちこちのテレビ局に出入りしている中堅放送作家にお話を伺いました。
■「負のスパイラル」から抜け出せない!
――「テレビ局が大変」なんて話をよく聞きますが、どんな点が大変なのでしょうか?
そうですね、まあいろいろいわれますが、
1.番組制作予算が少ない。お金が掛けられない
2.コンプライアンスが厳しい
大きくこの2点に集約されるのではないでしょうか。
――番組制作予算は減っているのですか。
大きく減っている番組、小さく減っている番組、めりはりはありますが、ここ数年ずっと縮小傾向にあることは確かです。
予算が減る → 予算を掛けた面白い企画が減る → 視聴率が下がる → スポンサーが減る → 予算が減る
の「負のスパイラル」に入ってしまうのですね。これは「コンプライアンスが厳しい」の方にもいえて、
コンプライアンスが厳しい → やれることに制約ができる → 思い切った面白いことができなくなる → 視聴率が下がる → 予算が減る
みたいなことになるわけです。
――コンプライアンスが厳しい、というのは具体的にどういうことでしょうか?
「この後スタッフがおいしく頂きました」みたいなテロップを入れなければならない、みたいなことです。
――そんなに厳しいんでしょうか?
厳しいですね。P(プロデューサー)やD(ディレクター)はやはりかなり気を使っています。ただ、放送作家はそういう枠の中で企画を考え、台本書くのが仕事ですから、そこまで苦しいとは思いませんが、それでも「やりにくい」とは思います。PやDはかなり息苦しい感じはあると思います。