【出版業界】意外に多い連載・出版中止…作家が路頭に迷うワケ (2/4ページ)

デイリーニュースオンライン

1. 出版社の上層部が変わった

 出版社の社長や編集長が変わったことにより、上の一存で出版予定or連載予定がちゃぶ台返しされるケース。末端の作家にとっては全くの寝耳に水です。僕もスタート待ちの連載企画があるので、編集長が突然変わらないかビクビクしてます。

2. 出版社の体質が変わった

 例えば、ある新興の小説レーベルは、最初は色々な方向性の作家に声をかけて出版を進めていましたが、少しやっていくうちに「この方向性の作品が売れる!」と分かってしまい、その方向性から外れた出版計画を反故にしました。

 レーベルの体質が変わったという点では、僕の小説「ダンゲロス1969」(ダンゲロスシリーズ3作目)も講談社BOXから発売予定だったのですが、「長い」という理由で出版されませんでした(※)。講談社BOXはかつては新人賞に文字数制限がなく、「長くてもいいから斬新奇抜な面白いやつ持って来い」というレーベルだったのですが、どうも「長い小説は売れない」という世の風潮に押されてしまったようです。そもそも長い小説を受け入れてもらえるからこそ講談社BOXを選んだのですけどね……。執筆は長い期間が掛かりますから、書き終わった頃に体質が変わっちゃうこともあります。

※ただし、この作品の場合は「出る予定の出版計画を反故にされた」という程ひどいケースではなく、「出すかどうかの選定中で弾かれた」というニュアンスです。まあ、反故にされた場合と損失は同じなんですが……。

3. コラボ先が潰れた

 ある映画の上映に合わせてコミカライズ連載を予定していたけれど、その映画の方が上映中止になったために、なし崩し的に漫画連載も中止になるというパターン。こんな展開、誰にも読めないよ……。

4. 企画自体が潰れた

 某有名スマホゲームのムックを作ろうとして、ライターに執筆依頼を出したけれど、ゲーム会社側が急に難色を示して、製作途中でムック企画自体が頓挫したケース。当然、ライター側の原稿も死産。これは出版社も可哀想ですけど、ライターにとっては死活問題……。

5. 雑誌が休刊になった、出版社が潰れた

 もはや如何ともしがたく路頭に迷う他ありません……。

6. 出版社が急にビビり出した

 賛否両論を巻き起こしそうな挑戦的な書籍を出版する直前に、同社の他の挑戦的な書籍にクレームが付いたことで出版社の上層部が急にビビり始め、その余波でこっちの出版が潰れるパターン。もしくはちょうど似たような時事問題が発生して世論の反発を恐れた、など。よく言えばリスク管理なのでしょうが、ちょっとビビり過ぎじゃないですかね……。こういったケースはかなり多いです。やると決めたら腹を据えてやって欲しいんですが……。

7. 突然、出版社が正気に戻った

「この企画、超面白いけど、これウケるの一部だけだよな~~、絶対売れないよな~~」と思いながらもダメ元で出した企画にGOサインが出て、「ここの出版社イカレてんな~」とウキウキして書き上げたら、出来上がった現物を見て向こうが突然正気に戻り、「やっぱりこんなの出版できません」と言われるケース。あの……最初から正気でいるか、最後までイカレたままでいてくれませんかね……。

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