【プロ野球】ソフトバンク工藤監督が打ち出した来季の意外な新方針

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工藤監督がチームに第5の”NG項目”とは?
工藤監督がチームに第5の”NG項目”とは?

 福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督(52)が14日、優勝旅行先のハワイからチャーター機で帰国し、2015年シーズンの公式行事をすべて終えた。40を超える貯金を作り、90勝という圧倒的な力でパ・リーグのペナントレースを制したソフトバンク。千葉ロッテマリーンズを相手にクライマックスシリーズも危なげなく勝ち抜き、日本シリーズでは山田哲人の1試合3ホームラン以外はヤクルトに見せ場すら作らせなかった。

 監督就任1年目にも関わらず選手の心を掌握し、勝つために緻密な作戦を練る上げる工藤監督の采配は申し分なかった。昨シーズンに頂点を極めた常勝チームを任され、“日本一”以外は失敗と言われかねない状況で、プレッシャーにも負けず、隙を一切見せなかった工藤ソフトバンクの強さとは何だったのか。

突出した個人成績より”チーム力”を重視

 チームの強さには個人の突出した記録が必要だ。2013年の田中将大投手の24勝0敗という大記録は、東北楽天イーグルスという弱小チームに優勝をもたらした。では、2015年のソフトバンクはどうだったろうか。個人記録と聞いて真っ先に思い出すのは柳田悠岐外野手(27)の“トリプルスリー”だろう。柳田の場合はさらなる進化を遂げたフルスイングが各球団の脅威となったものの、それ以外では誰かが飛び抜けた成績でチームを引っ張った印象はなく、エースの武田投手も13勝(6敗)止まりで、最多勝、防御率、勝率と突出した印象はない。

 しかし、“チーム全体”の数字では投打ともに他を圧倒した。ソフトバンクはホームラン数(130本)、チーム打率(270)、そして防御率(3.11)とすべてにおいてパ・リーグ一位を記録し、なんと得失点差+178点は二位の北海道日本ハムファイターズの+45点を133点も上回った。

 投打の歯車が噛み合い、リーグで突出した数字を持つチームが優勝するのは当然のことだが、そんなチームを作り上げた工藤監督の方針、チームマネジメントは見逃せない。なかでも、シーズン開幕当初から話題になっていたのが、時代に逆行した「規律の遵守」だった。

現役時代は“新人類”と呼ばれた監督の意外な方針

「工藤監督が就任後にまず打ち出したのは、技術の向上ではなく、チームに規律を与えることでした。野球評論家の張本勲氏などは絶賛していましたが、当初はソフトバンクの伸び伸びした雰囲気を委縮させてしまうのではという批判も少なくなかった」(スポーツ紙記者)

 工藤監督が「ユニホームを脱いだ後の3年間で学んだ大事なこと。プロ野球選手である前に社会人ですから」と説明しながら発表した方針は、次の4つの“NG項目”だった。

・茶髪禁止
・ガム噛み禁止
・つば吐き禁止
・ネックレス禁止

 そして来季、工藤監督が導入しようとしている第5のNG項目は、「休日の練習禁止」である。若手中心の秋季キャンプでも選手たちに休日返上練習を禁じていたが、その方針は春季キャンプでも継続していくという。優勝旅行のチャーター機から降り立った福岡空港でもあらためて「休日の重要性」を語り、オンとオフのメリハリの重要性を説明するなど本気度が伺える。

 圧倒的な成績で今季を制した工藤ソフトバンク。球界では異例ともいえる「休日練習NG」宣言はどのような結果を導くのか。その手腕には多くの視線が注がれている。

文・阿蘭澄史

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