少子化・車離れ…拡大する「若者のお金なさすぎ」問題…政府は見当ハズレな分析連発 (3/3ページ)

デイリーニュースオンライン

「低所得者は健康意識が低い」厚労省の調査結果にネット失笑

 また、厚生労働省が2015年12月に「低所得者は高所得者に比べて栄養バランスの悪い食事をしている」と発表したことも顰蹙を買った。同省の調査によると、低所得者は高所得者に比べて野菜と肉の摂取量が少なく、穀類の摂取量は逆に多いという。

 健康的な食事を選べる高所得者に対し、低所得者は安価なファストフードや弁当などで食事を済ませてしまうのは容易に想像できる。自炊するにしても米や麺類が中心になり、どうしても穀物の消費が多くなるのだろう。

 しかし、これを伝えたNHKでは「所得が低い人は栄養バランスのよい食事をとる余裕がなくなっているのではないか。食事の内容を見直すなど健康への関心を高めてほしい」との厚労省のコメントを紹介。経済的な問題を無視し、低所得者が健康意識が低く短絡的に食事を選んでいるかのような認識であることをうかがわせた。

 日本が危惧している問題の大半は「お金」があれば解決する。お金がなければないで何とかやっていこうという姿勢が「若者の○○離れ」と映っているだけだ。それを理解せず無暗に尻を叩かれても若者世代は困惑するだけだろう。結婚を支援したいなら何よりも収入と雇用を改善すべきだが、その若者たちの声は日本の将来よりも目先の選挙にとらわれている政治家たちの耳に入るだろうか。

佐藤勇馬(さとうゆうま)
個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、ネットや携帯電話の問題を中心に芸能、事件、サブカル、マンガ、プロレス、カルト宗教など幅広い分野で記事を執筆中。歌舞伎町や新大久保をホームグラウンドに飲み歩くのが唯一の楽しみ
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