キノコのクリームパスタ
1500円前後

誰しも「絶対に教えたくない料理店」があるものだ。連れて行くにしても大切な人のみ。そういう店に限って、狭く、混みやすく、そして美味しくて「人が優しい」。しかし、あまりにも美味しすぎて「自分だけ占有しても良いものか」と罪悪感に駆られ、意に反して教えてしまう店もある。

・食材に対する選球眼
東京都渋谷区桜丘町にある、イタリアンの名店「et sona」(エソナ)だ。ここの料理は尋常ではないほど手が込んでいる。職人ならば誰しも最高の味を求めて調理するのはどの店も同じだが、食材に対する選球眼とでも言おうか、そのスキルが凄まじいのである。

・柔らかくも絶妙な硬度を保つパスタ
シェフの真髄、いや、神髄を垣間見たいのであれば、クリーム系のパスタを強く推奨する。最近はどの飲食店も生パスタを使用するようになってきたが、「et sona」のパスタは別次元。食べた瞬間にズズッと生地の中へと埋没していく食感。柔らかくも絶妙な硬度を保っているパスタが、まさに比類なき食感を生む。

・短文で言い表すならば「究極の包容」
それと同時に、クリームとキノコの極めて芳醇かつディープなコクが味覚を包む。このパスタを短文で言い表すならば「究極の包容」。マイルド、ソフト、優しい、そのような言葉だけでは言い表せない、包容力にあふれた旨味とコクの集合体。

・ワインのセレクション
ディープなクリームパスタには、ディープなワインが合う。「et sona」はワインのセレクションにもこだわりがあるので、シェフやスタッフと相談しつつ、最適なものを。