弘兼憲史×萩本欽一 欽ちゃんとドンと「新老人」を楽しもう!(2)年を意識するのは階段を上る時だけ (1/2ページ)
弘兼 駒澤大学の仏教学部に入学したのは、仏教に興味があったからですか?
萩本 いえ、全然(笑)。ある時、駒澤大学が僕を講演に呼んでくれたんですね。高卒の僕を大学に呼んでくれたのがうれしくて、その時、対応してくれた先生に「僕も大学に行こうかな」って言ったんです。
弘兼 へぇ~。
萩本 「何か学びたいことはありますか?」と聞かれたんで、「全然ありません」と答えたら、その先生が、「駒澤大学は仏教の大学だから、どうせなら仏教学部に入ってもらえるとうれしい」って言ったので、「だったらそこへ行こう」と思っただけなんです。
弘兼 そんなに深い意味はなかったんですね。
萩本 ただ、僕の人生はうれしいと思った時に恩返しをすると、よい方向に向かうことが多いんですよ。だから、仏教学部の入学を選びました。
弘兼 入学から1年が過ぎましたけど、仏教に興味は出てきました?
萩本 これがまったく(笑)。でも、やっていくうちにおもしろくなるかもしれないですけどね。
弘兼 萩本さんの年齢で大学に行くって、どんな感じなんですか? 周りは、みんな孫みたいな年齢の学生ばっかりですよね?
萩本 年を意識することはほとんどないですね。でも、校舎の階段を上るのがすごく大変だから、階段の途中で立ち止まって休みながら、周りの学生に「階段を上るのって大変なんだ」って言うんですね。そうするとみんな気づいて、僕の背中を押してくれるんです。
弘兼 学生さんはみんな、優しいんですね(笑)。
萩本 僕が年を意識するのはその時ぐらいですかね。学生のみんなも、あんまり僕の年なんか気にしてないと思いますけど。
弘兼 それは萩本さんがお若いからですよ。