レインボーに染められる飼い犬?中国の残酷すぎる”ペット事情” (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

中国の恐るべきペット事情 (C)孫向文/大洋図書
中国の恐るべきペット事情 (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。数年前、僕が中国に在住していたころ、日本のニュース番組をネットの動画サイトで視聴する機会がありました。そこには「中国のかわいい飼いパンダちゃん」というタイトルとともに、パンダのように体毛を白黒に染めあげられた犬が映し出されていたのです。番組では軽いジョークのように紹介されていたこの事例ですが、裏には現代の中国人たちが持つ非道さが隠されています。

■中国に根付くペットに対する悪癖

 古来より中国では飼い犬は「富の象徴」とされ、特に大型犬は泥棒から自宅を守る番犬として富裕層から好まれています。経済発展の影響を受け中国では空前のペットブームが発生し、飼い犬や飼い猫に対し多額の養育費をつぎ込んでいる人も珍しくありません。しかし同時に中国社会にはペットに対する悪癖が根付いています。

 中国の都市を歩いていると、パンダのような白黒柄、虎のような縞柄、ピンクやレインボー柄などに染められた犬が飼い主と散歩している光景をひんぱんに見かけます。これらは「犬美容」と呼ばれ、中国では飼い犬をカラフルに染めることは人間が洋服を着飾るような行為とみなされています。中には自分の服装に合わせて犬の毛色を何度も変える人も存在します。現在の中国ではペットブームのあおりを受けトリマーが急増しており、毎年中国国内の都市で開かれるペットショーには、トリマーたちによって色とりどりに染め上げられた犬たちが数多く紹介されます。

 犬美容を行う際、犬たちは全身を染めるために大量の染料が入った容器に投入されます。その際に犬が溺死してしまうこともあります。そして染料に染まった犬の多くがアレルギー反応を起こし表皮に炎症を発生させます。ひどい場合は重度の皮膚ガンになってしまうこともあるのです。また染料は犬の目や鼻に強い刺激を与えるため、視力が著しく低下していたり常に鼻血を垂らしている飼い犬が中国には多く存在します。犬美容を行った犬の平均寿命は普通の犬の半分程度と言われており、飼い主たちの自己満足が犬たちの命を奪っているのです。

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