百人一首おみくじをプロデュースするなど、新進の古典アーティスト、歌人(和歌の解説者)として活躍する一方で、2016ミス日本酒愛媛代表に選出され、お神酒や日本文化を啓蒙する大濵彩花さん。本連載（全6回）では、大濵さんに、日本の古典文学から読み解く生き方の知恵、現代社会を生きるヒントを解説していただきます。

二人そろって3月に行われた記者会見後も、子作りや梨園デビューなど話題に事欠かない歌舞伎俳優・片岡愛之助さんと女優・藤原紀香さんのカップル。会見によると、二人の結婚式・披露宴は年内いずれかの月末に行われるとのこと。

愛之助さんは大阪府堺市出身、結婚式・披露宴は大阪で行われるのではないでしょうか。また、藤原紀香さんの誕生日が6月28日であることから、なにかしらこの日にあるのではと囁かれています。

今後二人が必ず参拝する、元伊勢 奈良の聖地・大神神社

さて、梨園の妻となった藤原さんには、今後必ずや、足を運ぶ神社があります。その神社は、大和国一ノ宮 大神神社。日本最古の神社であり、片岡さんが所属する松竹、大阪松竹座の守り神、三輪明神・大物主大神をお祀りしています。

片岡さんは大阪松竹座9月公演の前、成功祈願に参拝しています。藤原さんは同神社のご祭神、大物主大神（おおものぬしのおおかみ）の力で、妻としての内助の功を授かるでしょう。

二人が子供を授かるなら、京都・河合神社

また、藤原さんは、今年、1月6日のブログに「女性として誓うこと。」というタイトルで、新年に、京都・河合神社へ参拝したこと、「年齢を重ねても心身ともに美しい女性でいるよう努力します」と書いた手鏡型の鏡絵馬を奉納したことを綴っています。河合神社は安産・育児・縁結びの女神を祀る神社。平安時代より、恋愛成就の信仰を集める聖地として讃えられた、世界遺産 下鴨神社の摂社です。

「子どもは神様からの授かりものだと思いますし、そういう意味では僕たちも期待しております。」と記者会見で語った片岡さん。「できれば子どもを産みたいなというのが女心なので。無理をせず、２人で相談しあってやっていけたらと思っています。」と願望を明らかにした藤原さん。藤原さんは、河合神社 参拝の際、心の中で、子どもとの縁結びを祈ったのではないでしょうか。

なお、河合神社の神官の息子は、日本三代随筆 方丈記の著者、鴨長明。方丈記には、魂の仕組みや天地の理がこのように記されています。【又不知(しらず)、仮の宿り、誰が為にか心を悩まし、何によりてか目を喜ばしむる。】仮の宿りとは、この世での命・魂・器(肉体) のこと。「なんのために生まれたかを知り、このためにならばと器を捧げる出会いに辿りつきなさい」という意味で、生き方の哲学があらわれています。芥川賞作家 玄侑宗久さんは「人生自体がこの世での仮住まいである」 と、解釈しています。【無常という力 「方丈記」に学ぶ 心の在り方(新潮文庫)より】

藤原さんが片岡さんのために人生を歩む覚悟ができたとき、河合神社は、子どもとの縁を結んでくれるでしょう。ほか、二人の子授けには、繁栄・子授けの女神 コノハナサクヤヒメを祀る京都・梅宮大社、愛媛・井手神社がおすすめです。

著者プロフィール

古典作家・古典アーティスト・歌人

大濵 彩花

愛媛県出身。松山大学 経営学部卒業後、トレンダーズ「女性起業塾」に起業・キャリアプランナーとして従事。経営陣選出全社表彰制度MVP・新人MVP受賞。その後、慶應大学院 政策・メディア研究科 社会イノベータコースへ進学。現在、古典を温故知新に魅せ未来へ繋ぐ古典エデュテイメント事業を展開。日本農業新聞、Yahoo!オトナレンアイ、恋活サプリ、Mottoなどで連載。百人一首おみくじを発案。2016 ミス日本酒 愛媛代表（お神酒を啓蒙）。

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