東京ではなく平昌?舛添都知事が向ける”五輪”への熱視線

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東京ではなく平昌?舛添都知事が向ける”五輪”への熱視線
東京ではなく平昌?舛添都知事が向ける”五輪”への熱視線

 恐れていた事態が迫ってきた──。

「(平昌五輪は)韓日関係に肯定的な影響を与えると考えている。ちょうど2020年の東京五輪もあるので、日本と緊密に協議していく」

 こう語ったのは、新たに2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック・パラリンピック組織委員会の委員長に就任した李煕範(イ・ヒボム)氏。元韓国産業資源部(現・産業通商資源部)長官だけに、

「私は韓日財界会議のメンバーとして活動して、韓日間の協力の必要性を強調してきた」

 ……そもそも平昌五輪は、数々の懸念と不安を指摘されてきた。降雪量の少なさ、資金・スポンサー不足、競技場などインフラ整備の遅れ。あげく建設業者が記者会見に乱入し、「金も払わないで何が世界の祭りだ!」と未払いを告発して世界に恥を曝したこともあった。今回、開催まで630日と迫った段階で趙亮鎬(チョ・ヤンホ)氏が電撃辞任(注1)して組織委員長が交代したことにも、動揺が広がっている。

 これまでも施設建設の資金やノウハウが無い競技について、「日本と共同開催(分催)すべき」と主張した韓国メディアはあった(注2)。しかし遂に、五輪組織委員長というトップが日本密着を宣言したというわけだ。あれだけ反発や怨嗟をぶつけてきて、困った時だけ日本頼みというのも理解に苦しむが、実際にそれが可能なのだろうか。

「さすがに、今から日本国内での分催は現実的じゃない。平昌五輪五輪委員会からは主にスポンサー面、資金面での協力要請が来ると思われます。なりふり構わず政治ルートも使ってくるでしょう」(スポーツジャーナリスト)

 そこで浮上してくるのが、いま渦中の<あの男>だ。 

■韓国のために辞任できない?

 <あの男>とは常々、「わが家は先祖代々朝鮮半島とはゆかりが深く」「韓国に恩返ししたい」と発言してきた舛添要一都知事のことだ。 

 保育所転用案を無視して都有地に韓国学校増設を決めたのに始まり、毎日のように金銭疑惑が露見し、弁明のたびに「辞任しろ!」の罵声が強まっている舛添氏。平昌五輪については、どういうスタンスなのか?

「長野で平昌五輪のボブスレー競技をやったとして、誰がカネを払うの?」と、さすがの親韓・舛添都知事も分催には否定的だった。だが一方では朴槿恵大統領と会談した際に、「オリンピックは2018年に平昌、2020年に東京で開かれる。ともにアジアの国なので協力して成功させようということで一致した」と発表している。

 東京で開けない分催には消極的だが、何らかの協力には意欲満々、といったところか。いま安倍総理は韓国との間に適度な距離を保ち、<密着>とは言い難い状態だ。韓国としては、都内だけでGDP92兆円(注3)を超え、世界的大企業が本社を置く東京の協力は、喉から手が出るほど欲しいだろう。

 これだけバッシングを浴びながら、頑なに辞任を否定する舛添都知事。その踏ん張りは<韓国に恩返し>したい一心か? どちらにしろ今まで以上に、税金の使われ方に目を光らせなくてはいけない。

(注1) 趙亮鎬氏電撃辞任… 趙氏が率いる財閥「韓進グループ」の経営不振も一因と囁かれている。
(注2) 韓国の共同開催論… 平昌と2020東京五輪の両方を共催とすべし、という身勝手な記事もあった。
(注3) 都内GDP…韓国一国に匹敵する。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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