未婚の台湾女性総統を人格批判する習近平主席の”女性問題” (1/2ページ)

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低俗な人格批判をする中共政府だが…  (C)孫向文/大洋図書
低俗な人格批判をする中共政府だが… (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。2016年5月20日、台湾では民主進歩党の蔡英文氏が史上初の女性総統に就任しました。以前より「台湾独立派」を公言し反中意識が高いとされる蔡総統の就任は、当然中国国内で大きな反響を呼んでいます。

■未婚である蔡英文を攻撃する中共政府

 20日の就任式の演説の際、蔡総統は「台湾は再び、民主的で自由な生活方式を強い信念で守ることを世界に告げた」と独立性を強調し、「台湾の状況は困難であり、国民同胞全員にこの国の未来を一緒に担うよう求める」と台湾の平和が特定の国家によって脅かされていることを暗示しました。中国国内でも、中共政府に反対する層や台湾独立を支持する層が上述の演説内容をネットのBBSやSNSに投稿しましたが、中共政府の支持により蔡総統の言葉はネット上から削除され、投稿を行った人々のアカウントが次々と凍結されています。

 台湾独立を掲げる蔡総統に対する中共政府側の反応は当然批判的なもので、16年5月24日、機関メディア「新華社通信」は蔡総統が未婚者であることを取り上げ、彼女は婚姻歴が無いがゆえの歪んだ政治思想を持つため、今後の政策も偏向的なものになる」という、まるで低俗なゴシップ誌のような論評を掲載したのです。

 同記事において新華社通信側は「『家族の絆』を知らない人間であるため、子供や老人に対する愛情に乏しく、このような人物は大局を重視しない短絡的、かつ感情的な政策を行うだろう」と蔡総統を徹底的に批判し、反対に「夫婦円満」をスローガンに掲げる習主席を賛美しました。このあまりにも意図的な記事に対し台湾政府側はノーコメントと返答し、中国国内でも政府に対し批判的な世論が巻き上がるという皮肉な事態となっています。

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