週刊文春の青山繁晴トンデモ批判と周辺の間違った炎上劇|やまもといちろうコラム (2/3ページ)

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■過去を蒸し返されるのはむしろ勲章

 しかしながら、そういう人はメディアに中立っぽい顔をして出て喋っているから価値があるのであって、よりによって「安倍晋三首相に直接口説かれた」体で参院選に自民比例から出馬してしまうとなると、話は変わります。単なるお座敷芸を披露して座布団に座っている人ではなくなるわけですから、当然撃ち落としにかかるのは仕方のないことといえます。

 ましてや、安倍首相に言い含められての出馬であるという割に、発表から出馬までの時間が短すぎて、一部のネットユーザーや、時事を扱う情報番組で青山繁晴さんを親しんでいる人以外は知名度がそれほど高くありません。当然、撃ち落とすには手ごろな高度の候補者になってしまうのは、青山繁晴さんにとって運が悪かったと書くと青山繁晴さんの肩を持ちすぎでしょうか。

 ただのイチ著名人、有識者、文化人が、具体的に政治の世界に入ろうとすると、この手のトラブルに見舞われやすいのも事実ですが、一方で、すでに終わった話を『週刊文春』に蒸し返されることは、むしろ勲章ともいえます。いうなれば、バッジをつけるための通過儀礼として、致命傷にならないレベルのスキャンダルのひとつも書いてもらうというのは、身から埃を叩く最良のチャンスであるともいえるわけです。なぜならば、キャンペーンでも張られない限り、その記事ひとつで落選してしまうようなら、当選してから同じようなことをやられて火達磨になることが目に見えているからです。

 政治家としてやっていくからには、先例は初めから受けておいたほうが良いのは事実で、ましてや『週刊文春』や『週刊新潮』(新潮社)のようにモノの筋道が分かった雑誌に愛でてもらうことは大事なことだと感じます。

 そして、こういうスキャンダルに見舞われたとき、本人がどう立ち振る舞うかというのは、非常に重要なポイントになります。下手をすると、記事として書かれた内容よりも、本人がどう釈明するのか、受け流そうとするのかをむしろ社会は見ているように思います。

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