日本の技術と民主制を実感?”リオ五輪・閉会式”を中国人はどう見たか (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

中国人漫画家が語るリオ五輪閉会式 (C)孫向文/大洋図書
中国人漫画家が語るリオ五輪閉会式 (C)孫向文/大洋図書

 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

 2016年8月21日(現地時間)、リオデジャネイロ五輪の閉会式が行われました。閉会式には安倍晋三首相(61)、小池百合子東京都知事(64)らが参加し五輪のバトンはブラジルから日本へと受けつがれました。

■日本文化が結集した閉会式

 僕は主に演出的な観点から閉会式を視聴していたのですが、多くの点で感動を覚えました。まず小池都知事が五輪の旗を受け取った後、競技場内に流された「君が代」は、「神楽」など日本の伝統音楽を連想させる電子的なアレンジが施されたもので、僕は自分が敬愛する作曲家・川井憲次氏(59)が作曲した「攻殻機動隊」、「イノセンス」というアニメ映画のオープニングテーマを思い出しました。

 続いて競技場内で映し出されたイメージ映像には、渋谷のスクランブル交差点、セーラー服姿の女子学生、東京の夜景、新幹線など日本を代表する光景が映し出され、アスリートたちと共に「キャプテン翼」、「ドラえもん」、「ハローキティ」、「パックマン」など日本製のキャラクターたちも多数出演していました。日本を代表するクリエイターたちによって手がけられた映像は実写と架空のキャラクターたちが巧みに融合したもので、カットを多用した演出はテンポがよく、見ていて大変心地よいものでした。

 そしてアスリートやキャラクターたちによって受けつがれた日の丸を連想する紅い眼鏡、ならぬボールを安倍首相が受け取った後、「マリオ」に変身し、ドラえもんが出した土管を通って日本の裏側へと向かい、実際にマリオのコスプレをした安倍首相が競技場内に現れるというコメディチックな演出が行われたのです。

 CGやAR(拡張現実)を多用した近未来的なイメージにあふれた閉会式は、まさに「クール・ジャパン」の面目躍如といったもので、各国から絶賛の声が寄せられました。中国でも好意的に紹介され、CCTV(中国中央テレビ)は「日本は科学技術力でアピールした」、「2020年にはどれだけハイテクを多用した五輪が見られるだろうか?」、「東京五輪が待ち遠しい」などと歓迎的な意見を寄せました。また多くの中国国民が閉会式に感嘆したようで、国内のネットには「安倍馬里奥(安倍マリオ)超ウケる!」、「日本のアニメキャラが多く出演した点に親近感を持った!」、「できればピカチュウにも出演してもらいたかった」、「完璧な演出だ! 日本人は天才的なクリエイティブ能力を持つ!」、「北京五輪は完敗だな」、「矛盾しているが反日感情を持っているけど、日本のコンテンツは大好きだ!」などという意見が多く寄せられていました。

「日本の技術と民主制を実感?”リオ五輪・閉会式”を中国人はどう見たか」のページです。デイリーニュースオンラインは、安倍マリオリオ五輪政治東京オリンピック中国連載などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧