住居すらも借りられない?「人生の壁」の是非|やまもといちろうコラム (1/2ページ)

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 山本一郎(やまもといちろう)です。妻子と猫犬を抱えて、のっしのっし前に進みながら生きています。

 ところで、先日とても心に響いたコラムがありました。

入居審査に人生の壁を見たー生きづらい女子たちへ

 これ、ほんと身につまされるんですよね。もちろん、審査に落ちる側ではなく、審査する側として、管理会社から上がってくる借り手人さん候補の伝えられ方ってすごくシビアなものがありまして。

 実際、資産会社で共同所有しているマンションでは、賃借人が逃亡することがあります。おそらくは、いろんな事情があって、精神的にも経済的にも追い詰められて半ば夜逃げのようにいなくなる、それまでに二ヶ月賃料延滞して、管理会社さんが訪問してたりとか、そういう類ですね。

 でも、そういうのって過去の経験からすると、「事前の相談をしてくれる人」って皆無なんですよ。見事に、みんな突然いなくなる。当たり前っちゃ当たり前なのかもしれないけど、貸している側としても鬼でも悪魔でもないわけでして、敷金も、場合によっては保証会社にも入っていただいているのですから、何かあったら「すぐ出てけ」なんて言うはずもない。

 一言言ってくれれば何かできたかもしれないのに、何も言わずに擦り切れていなくなってしまうと、こちらも蜂のように追いかけることになるんですよね。お互い、無駄な労力、精神的苦痛だと思います。

 こちらもそういう経験を何度もしてくると「面倒くさそうな借り手さんは敬遠しよう」となるか、「多少面倒でも相手さんの素性見てから判断するか」となるか、いろんなパターンがあります。でも、横並びで他の大家さんをみるとやはり面倒を避ける傾向が強いので、保証会社もつけられない、クレカも持てなさそうな不安定な仕事の人は、門前払いになるわけですよ。

 でも、そういう門前払いの人たちこそ、実は長く物件を借りてくれる人でもあるんです。ファミリーなんかは特にそうですけど、お子様の成長や親御さんの介護、転勤などのイベントがあると、割と簡単に越していきます。こちらも「ああ、赤ちゃんが大きくなって、もっと広い部屋が欲しくなったんだな」と微笑ましい気分になりますが、物件としては「また借主募集かけなきゃ。いや、一度改装するかな。改装して埋まらなかったらいったん売るか」などと考えてしまうわけであります。

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