受信料未払い者に訴訟連発?NHKに問われる”異常な金銭感覚” (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■NHKの異常な金銭感覚

 しかし受信契約の義務化、受信料の税金化が進めば進むほど、NHKは厳しい目にさらされるだろう。なかば強制的に徴収するならば、使われ方が問われるのは当然だからだ。

 そこで問題になるのが、NHKの異常としか言いようの無い金銭感覚。筆者も含めて再三、指摘する声が上がったのが次の二点。

<職員の異常な高待遇>
平均1185万円。手厚い福利厚生や退職手当も算入すれば1700万円超という驚愕の金額となる試算(注4)があり、国会でも追及されたほど。

<超高額な新社屋建設費>
国民的非難を浴びたザハ案の新国立競技場の建設費が約2500億円。NHKの新社屋は、それを遥かに上回る3400億円が予算化されている。これは東京スカイツリー(総工費650億円)を5本も建てられる金額であり、民放各局の最近の社屋建設費とも、比べものにならないほど高額となる。

 現在のNHK受信料支払い率は77%前後。ほぼ取れるところから取れている数字であり、このうえ裁判までして受信契約を迫るとは、どれだけ守銭奴なんだ!と言いたくなる。もちろん、裁判費用だって受信料で賄われているのだ。

 そういえば少し前に、NHKのニュースが火をつけた<貧困女子高生問題>をご記憶だろうか? 貧困を訴える女子高生が出演したが、それが偽装ではないかと疑われて、大騒動になった件だ。

 その真偽は置くとしても——。貴族のような待遇を満喫しているNHKが、大げさに貧困を憂いて見せつつ、そんな家庭からも受信料は強制的に取る。 

 このブラックユーモアを、どう憲法判断されるか注視したい。

 
(注1)21万円の支払い…支払い義務は、受信機の設置時期にさかのぼって生じるという判断。
(注2)大法廷…最高裁の全裁判官15人によって審理される。
(注3)憲法判断…どの時点で契約成立し、支払い義務が発生するかも初めて判断する見通し。
(注4)試算…2012年度。小田桐誠著『NHKはなぜ金持ちなのか?』に拠る。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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