エイベックス松浦社長が労基法で是正勧告も「時代にあわない」と反論して物議|やまもといちろうコラム (1/3ページ)

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 山本一郎(やまもといちろう)です。仕事での出張に家族旅行を無理やり組み込むと、難儀なトランジットが間に挟まることしばしです。某国トランジットで職員に賄賂を渡して全館禁煙の空港内でタバコを吸おうとした中国人グループが警備員に囲まれていたり、待合で居眠りしていた客の荷物を取った取らないで殴り合いが発生するなど、いろんな国の民度というものがあるもんだなと思うわけです。

 ところで、先日労働基準監督署に長時間労働の問題を指摘され是正勧告を喰らったエイベックスホールディングスの話題が報じられていました。これを受けて、そのエイベックス社長の松浦勝人さん(52)がブログで思いの丈をぶちまけるという物件がありまして、見物にいってきました。

エイベックスHD:労基署が是正勧告 違法な長時間労働で
avex 松浦勝人『労働基準法 是正勧告とは』

『毎日新聞』の記事では、告発のあったエイベックス社内の関係者の話として「部署によっては、社員は土日祝日も関係なく働かされ、年間数日しか休めない」と報じていたのですが、これについて松浦さんが真っ向から「ただ、好きで仕事をやっている人に対しての労働時間だけの抑制は絶対に望まない。好きで仕事をやっている人は仕事と遊びの境目なんてない」と反論。要は、好きなことが仕事になっている人にとっては、長時間労働など法律に無関係に働くのだから、法律が実情に合っていないのではないか、という論点になっておるわけですね。

 常識的には、こういう発言は経営陣ではなく、サラリーをもらって現場で働いている人たちが言うものなんじゃないかと思うんですが、経営陣やクリエイター気質の人、ベンチャー精神旺盛な人などは往々にしてこのような思想の持ち主が多いのであまり違和感はありません。松浦さんの仰ることもごもっともな一方、好きな仕事だから従業員を土日関係なく狩り出して働かせてよいのかというのはいまのブラック企業批判の中心に来ている部分なので、この松浦さんの発言を国民がどう捉えるのか、興味深いところではあります。

 松浦社長は「納得できないことに納得するつもりはない。戦うべき時は相手が誰であろうと僕らは戦う」とのことなので、お話の通り、納得のいくまでぜひ労基署を相手に戦っていただいて白黒つくまで頑張ってほしいと願う次第です。

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