貧しい学生の「下克上受験」はアリかナシか? (1/2ページ)

アサジョ

貧しい学生の「下克上受験」はアリかナシか?

 2018年度より、返還不要の「給付型奨学金」制度が始まることが決定しました。児童養護施設出身など、特に経済的に厳しいケースの場合は、前年度から先行的に実施がされるそうで、その背景には、大学に入学したものの学費が続かずにやむなく中退しなくてはいけない学生や、無理をして奨学金で通ったものの卒業後の返済に苦しみ、衣食住が脅かされる若者たちの存在があるからです。

 この給付型奨学金について、上西小百合衆院議員は昨年12月19日にツイッターでこう発言しました。

「私は給付型奨学金については大反対です。幸せの前提がお金持ちだと言うのもどうかと思いますが、仮にそうだとしても大学行けばなんとかなるなんて甘い。稼ぐなら中学から働いたって稼げます。本当に勉強したいなら社会に出てからだってできます。親の見栄で無理やり学校に行かされる事がないように」

「平等に教育をなんて、給付型奨学金で解決するようなものではないどころか、その一助にもなりません」

 この発言に、ネットでは批判の声が相次ぎました。

「こういう人が議員だから、格差が拡充していく」

「親の見栄は関係なく、学びたくても学べない人はどうするんだ」

「貧乏人は学ぶなってことか」

「中卒の採用条件がどれだけ厳しいのか知っているのかな……」

 こうした反響に対して、都内で低所得家庭の学生に学習支援を行う団体の代表はこう話します。

「まず、中学時代に大学に行けるという選択肢がその先にあって高校を選べる子と、そうでない子とでは、未来の描き方に大きな差が出てきます。学びたいことがあっても、その段階で断念しなければならず、将来のビジョンをうまく描けなくなってしまう子どもも多い。どんな家庭の子でも、行こうと思えば進学もできるという選択肢の幅は持たせてあげたいものです」

 ただ、「大学に行けばなんとかなるというのは甘い」という意見には一理あるとも言う。

「今や、大学にはどんな学力の子でもたいていは入れる時代。大学に入ること自体を目的として、どこでもいいからといって入学するのには違和感があります。

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