【プロ野球】小野泰己こそ藤川球児の「火の玉ストレート」を継ぐ男。将来、小野が「大エース」と呼ばれるために (2/2ページ)

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■「火の球ストレート」を手に入れるために

 では、当時の藤川にあって小野にはないものは何か?

 球質は同じだとしても、藤川には打者が「ストレート待ち」でもバットに当てることができない、浮き上がるような球のキレがあった。

 現在の小野のストレートには、ファウルを打たせることはできても、空振りを奪うまでの威力はまだない。

 ただ、藤川が「火の球ストレート」を手に入れるまでに、高卒プロ入りで6年の歳月を要していることを考えれば、大卒とはいえ小野にも若干の猶予は残されている。

 入団時、もやしっ子のような細身で変化球を多投していた藤川が6年後にはバットにかすらせもしないストレートで打者を翻弄したことを考えれば、線が細い小野も将来、藤川を彷彿させる「火の球ストレート」を投げる可能性は、十分にありえる。

■魂を込めた投球

 冒頭にも述べたとおり、小野はポーカーフェイスで物事に動じないタイプの投手だ。藤浪晋太郎がよく言う、脱力投法でリラックスしてキレのある球を投げ込むことにも長けている。

 反対に、藤川はどちらかというと喜怒哀楽を表に出すタイプだ。

 とはいえ、タイプはどちらであってもいい。打者を抑えればいい話しだ。

 ただ、藤川にあって、小野にはまだないものがもう1つある。それは、藤川の投じるボールには魂がこもっているということ。まさに「火の球」、いわゆる気持ちの部分だ。

 バットにかするか、かすらないかは、球のキレだけの話ではない。魂がこもってこそなのだ。

 小野が藤川のようにボールに魂をこめることができれば、金本監督のいう、「大エース」への道は確かなものとなるに違いない。

まろ麻呂
企業コンサルタントに携わった経験を活かし、子供のころから愛してやまない野球を、鋭い視点と深い洞察力で見つめる。「野球をよりわかりやすく、より面白く観るには!」をモットーに、日々書き綴っている。
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