ワウリンカが、笑うフェデラーに手向けた友情のこもった罵り言葉

テニスデイリー

ワウリンカが、笑うフェデラーに手向けた友情のこもった罵り言葉

 アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催された「BNPパリバ・オープン」(ATP1000/本戦3月9~19日/賞金総額699万3450ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝。

 ロジャー・フェデラー(スイス)はほかのテニスプレーヤーやテニスファンたちの間で、プロ選手の中においてもっとも“いいやつ”のひとりという評判だ。

 スタン・ワウリンカ(スイス)が決勝でフェデラーに4-6 5-7で敗れたあと、コート上で観客に向けて涙ながらのスピーチを行っているとき、フェデラーはコートサイドで笑みを浮かべていた。

 「ロジャーを祝福したい」

 同胞であり、友人でもあるフェデラーのほうにちらりと視線を投げながらワウリンカは言った。

 すると、「彼は笑ってやがる。“いけ好かないやつ”だ。でもいいさ」

 ワウリンカは涙をぬぐい、長い一週間のあとで疲れていたのだと言って観客に詫びた。

 フェデラーは、ただワウリンカを元気づけたかっただけだと言う。

 「彼が僕のほうを見たとき、悲しそうな顔を彼に見せないようにしたんだよ」とフェデラーは言った。「僕は『大丈夫だ。すぐに気分はよくなる』という思いを込めて彼に笑顔を投げ、彼に辛いことを忘れさせることができれば、と思ったんだ。僕はそれに成功したよね」。

 これまでの人生で、あの“罵り言葉”(嫌なやつという意味だが、俗語で大の親友という意味もある)を投げられたのは初めてかと聞かれるとフェデラーは、「以前にも何度も聞いたことがあるよ」と冗談ぽく言った。

 「だからそれを僕は褒め言葉ととったんだ」と彼は微笑んだ。

 「いつも周りにカメラがあるわけじゃないから、僕はときどきあの言葉で呼ばれる。結構頻繁にね。コート上では初めてだ。いい気分になったよ」。(C)AP

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