フジ『人は見た目が~』、放送事故並みに内容がない&つまらない…ドラマの体なさず

ビジネスジャーナル

桐谷美玲
桐谷美玲

 桐谷美玲が主演を務める今クールの連続テレビドラマ『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)の第2話が、20日に放送された。

 同ドラマは漫画家・大久保ヒロミ氏による同題作品を実写化したもので、化粧品会社に勤務する女性研究員・城之内純(桐谷)と、その同僚・前田満子(水川あさみ)、佐藤聖良(ブルゾンちえみ)が、“女子力ゼロのさえない自分”を脱出するために流行のメイクやファッションなど「美の特別研究」に取り組んでいくというストーリーだ。

 第2話では、城之内ら3人が勤務していた八王子製紙の研究所が大手化粧品会社クレエラジャパンに買収され、東京・丸の内にあるクレエラ研究センターに初出勤するシーンから始まる。城之内たちは、以前の会社とは打って変わり、職場も働く社員もすべてが華やかでオシャレな環境に動揺し、自分たちも少しでも追いつこうと、まずは「クラッチバッグ」を持つことに挑戦する。そして、数日後に知人の結婚式に出席する城之内がダサい格好をして、同じく式に出席する城之内の上司・松浦栄子(室井滋)に恥をかかせてしまわないために、前田と佐藤も協力して城之内が華やかな装いで出席できるよう悪戦苦闘する。

 しかし、式直前で初めてオシャレな美容院に行った城之内は、あまりの緊張でイケメン美容師・榊圭一(成田凌)に髪を触れられることに耐えられずに逃げ出し、そのまま式に出席。そして会場で城之内は松浦から、実は八王子製紙の研究所を買収した狙いは、そこが所有する基礎データを入手するためだけにあり、そのために仕方なく城之内たちを引き取ったこと、そして城之内たちのようなダサい人間が職場にいることが本当に嫌だということを明かされる。城之内は落ち込んだまま帰宅の途に就くが、偶然にも先ほど逃げ出した美容師・榊と遭遇し、さらに榊から髪を触られたかと思えば髪質の良さを褒められ、“心を撃ち抜かれる”ところまでが放送された。

●「つまらない」の一点に尽きる

 以上が第2話のあらすじだが、第1話も含めた感想を一言でいえば、「放送事故並みに、つまらない」の一点に尽きる。視ていて、いったいどこをどう楽しめばよいのか、何がおもしろいのか、まったくわからない。近年の連ドラのなかで、稀に見るほど中身がスカスカで、フジが心配になってしまうほどヒドいのだ。もはやドラマの体をなしておらず、「フジは何か大きな意図があって、壮大な実験をしているのか?」と勘ぐってしまうほどだ。

 まず、ドラマの大半は桐谷と水川とブルゾンのコント仕立ての女子トークなのだが、約1時間にわたってずっと「スベりっ通し」なのだ。

 たとえば、桐谷が異性の興味を引く服装を追究した結果、「揺れるイヤリング」「揺れるポニーテール」「赤い口紅」「赤いホットパンツ」「ヒョウ柄のTシャツ」という出で立ちになり、鶴の求愛のダンスを踊るシーンでは、画面の向こうからは制作サイドの「爆笑確実」的な確信が伝わってくるのだが、視聴者のほうが気恥ずかしくなるほどに「寒い」。ブティックで桐谷が服を試着するシーンでも、桐谷が間違ってウェディングドレスや喪服のような服を着て、水川とブルゾンがズッコケながら突っ込む場面も、何を笑えというのだ。

 また、水川が初めてクラッチバッグを持ってトイレに入り、そのクラッチバッグをどこに置いていいのかわからずにパニックなるシーンも、水川はこれでもかというほど一所懸命にパニくる演技を熱演するのだが、熱が入れば入るほど空回りで、痛々しいというか、そんなことをさせられている水川に同情の念すら浮かんでくる。

 これだけ“寒いシーン”の演技を強制され、桐谷と水川は女優なのでまだよいだろうが、お笑い芸人のブルゾンは、せっかくブレイクしたにもかかわらず、今後の芸能活動にとって命取りになってしまわないかが気がかりだ。

●救いようがないほど薄っぺらい

 そして、おそらく同ドラマの狙いとしては、桐谷ら3人が繰り広げる、メイクやファッション、そして恋愛に関する “女子トーク”で、女性視聴者たちの共感を得ようとしているのではないかという節も感じるのだが、それも思いっきり失敗しているといえよう。

 たとえば、イヤリングはもうダサくて最近はピアスが流行だと言う水川に対し、クレエラ研究センターの女性社員が、最近では耳に穴を空けずに済むノンホールピアスやイヤーフック好んで着ける女性が多いと反論し、水川らがショックを受けるシーンがあるのだが、「いやいや、ファッションに疎い私だって、それくらい知ってるよ」という感じで、あまりの“情報の浅さ”に呆れてしまった。

 このほかにも、女性が男性に恋に落ちるきっかけについて“恋愛トーク”を繰り広げるシーンでは、「吊り橋効果」や「陽性転移」が事細かく説明されるのだが、そんなに手垢のついた古くてベタすぎるネタを引っ張ってこられても、視聴者は戸惑うばかりですよ。

 つまり、同ドラマの最大の欠点は、オシャレや恋愛がテーマであるにもかかわらず、語られるオシャレや恋愛に関する蘊蓄や情報が、救いようがないほど薄っぺらいということではないだろうか。

 そして、やはり改めて疑問に感じるのは、なぜはフジはこのドラマをつくったのか、ということだ。違った意味で、今クールの連ドラのなかで、最も気になる作品になりつつある。
(文=米倉奈津子/ライター)

注目記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧