天才テリー伊藤対談「権藤博」(4)解散しても選手の動向は気になる? (1/2ページ)
テリー 今後もWBCは継続するということなんですが、4年後の侍ジャパンに必要なことは何ですか?
権藤 やっぱり、これだけいい戦いができた一番の理由は日本の緻密さ。これは最大限に生かさなきゃいかんと思いますね。
テリー 具体的には?
権藤 まずピッチャーで言えば、微妙なコントロールでしょうか。ストライクを取れる技術はあるわけですから、これからもっと必要になるのは球の強弱。球種だけいくら増やしても、最終的なところで通用しないですよね。
テリー なるほど。
権藤 で、バッターにもやはり強弱が必要なんですよ。アメリカの重い球に振り負けしない「強」の部分を磨かないと。やっぱり青木のフリーバッティングは、ガツン! と来ますものね。メジャーのピッチャーの重い球に対応してきた結果だと思います。
テリー それはイチローも言っていましたね。彼、練習の時はホームランばっかり狙っていますから。
権藤 4年なんて長いようでアッという間ですから、シーズン中もきつい打球を打つように心がけることが大事ですね。それとピッチャーについては、この大会形式なら先発は4人で十分です。あとは中継ぎ、抑えの充実ですね。5回、6回までもっていけたのは、結局のところ菅野と千賀(滉大)だけですからね。
テリー 先ほどもおっしゃっていましたけど、WBCのマウンドって、やっぱり特別なんですねェ。
権藤 千賀なんて、イスラエル戦で「先発」と伝えたら「僕、もうヘトヘトですよ」って言いましたからね。「何を言っとるか!」って叱りましたけど(笑)。
テリー でも今回、千賀もよかったですよね。
権藤 ええ。実は今回、千賀は選抜から落とすつもりだったんですよ。