【プロ野球】イチローの「51」を継ぐ男たち。鈴木誠也(広島)、上林誠知(ソフトバンク)ら新たな「51男」 (1/2ページ)
日米通算4000本以上の安打を放つなど、数々の金字塔を打ち立て、いまもなおそれらを更新し続けているイチロー(マーリンズ)。
そんなイチローのイメージといえば、シュアなバッティング、俊足、強肩などが挙げられるが、なんといっても背番号でもある「51」という数字だ。
かつて、シアトル・マリナーズ時代。イチローが支配していたライト周辺は、アメリカ空軍基地になぞらえて「AREA51」と呼ばれた。プレーとともに「51」も親しまれていたのだ。
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■セ・パの期待の51番
一方、日本球界にも、イキのいい背番号「51」がいる。その筆頭格が鈴木誠也(広島)だ。今季はWBC出場の影響も見せず、開幕からクリーンアップとしてフル出場。打率.299、5本塁打、22打点と結果を残し、赤ヘルの若頭として昨季同様に打線を引っ張っている。
その鈴木が、昨季大ブレイクしたことは記憶に新しいが、あのときを彷彿とさせるような大暴れを見せている「51」が高卒4年目の上林誠知(ソフトバンク)だ。
2015年は15試合出場、2016年は14試合出場と、期待されて1軍に抜擢されながらいまひとつブレイクしきれなかった上林。しかし、今季は開幕から1軍で起用され、規定打席にはわずかに足りないものの打率.322、6本塁打、16打点と、ようやく本物になりつつある。
ゴールデンウィーク中の3カード9試合でも、無安打に終わったのは1試合だけ。5月2日は3ランと2ラン、翌3日には満塁弾と、2日連続で5打点を記録。チームの上位進出に貢献した。
鈴木、上林に共通するのが、イチローと同じ右翼手ということ。しかも、俊足&強肩という部分も似ている。まだまだ安定感不足は否めないものの、両選手とも右翼から三塁や本塁へ、イチローばりのレーザービームを見せる。鈴木、上林ともに、攻守ともにワクワクさせてくれる選手であることは間違いない。
■オリックスの51番は?
ちなみに、イチローの古巣であるオリックスで、現在、「51」を背負っている選手と言えば……いない。
在籍中も、巣立っていってからも、途轍もない実績を残した「51」である。おいそれと後継者を決めるわけにはいかないのだろう。
というよりも、イチローが「最低でも50歳まで現役」と公言していることから、日本に戻ってきた場合に備えて空けているというのは憶測が過ぎるか…。現在でもオリックスのCMにも出演していたり、自主トレでは神戸のオリックスの施設を使い、新人と合同練習をしていたり、関係は良好だろう。
キャリアの最終章をかつてのユニフォームの「51」で迎えるようなら、オリックスファンのみならず多くの野球ファンが歓喜しそうだが、果たして!?
(成績は5月9日現在)