朝鮮半島から日本へ密航が横行した歴史的背景 (1/2ページ)

まいじつ

kattyan / PIXTA(ピクスタ)
kattyan / PIXTA(ピクスタ)

韓国では夏に『軍艦島』という映画が公開される。強制連行され、奴隷のように炭鉱労働を強いられた朝鮮人たちを描いた映画だという。日本統治下の朝鮮時代に、日本へ強制連行され労働を強いられたという問題が、韓国で再燃しつつある。

しかし、李氏朝鮮時代(1392年から1910年にかけて朝鮮半島に存在した国家)からすでに、地理的に近い南部朝鮮の人々は、日本に流入しており、力のあるごく一部は、帰化して実業家や政治家となった。

1990年に“政界のドン”と呼ばれた金丸信は、自民・社会国会議員団を率いて訪朝したが、北朝鮮は金丸だけを切り離して、妙香山の別荘で金日成主席とふたりだけの会談をセッティングした。その冒頭で、金日成は金丸にこう話し掛けたという。

「金丸先生のご先祖が、わが国から渡られたことは、よく存じております。わたしどもとしては、本当にうれしく思うばかりです。ご先祖やご両親、ご家族の方々は、日本で本当にご苦労なされたことでしょう。その苦労を乗り越えて、金丸先生が日本を指導する大政治家になられたことは、わが民族の誇りとするところであります」

金丸元副総理のような一群を“在日ゼロ世代”とする。日本に居住した約200万人の在日コリアは、自らの意思で残った約60万人を除いて韓国に帰国するが、それが再び100万人に増える。

3回のピークがあった朝鮮から日本への流入

まず、第1世代は、1948年4月に起きた『4.3事件』により、李承晩による虐殺から逃れて、ボートピープルとなって日本に来た人々だ。この事件は、1948年4月に、当時の李承晩政権が、済州島で起こった島民の反政府蜂起を鎮圧するため、島民の5人に1人に当たる6万人を虐殺したものだ。この恐怖から難民として日本に逃れてきた人々がいる。

第2世代は、朝鮮戦争勃発後からの政情不安から、生活に窮して日本に新天地を求めた人々だ。

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