オールブラックスの名参謀、ウェイン・スミス アシスタントコーチが退任発表

ラグビーリパブリック

 ラグビー界屈指の知将と称されるオールブラックス(ニュージーランド代表)アシスタントコーチのウェイン・スミス氏(60歳)が、今年のザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)を最後に退任することが明らかになった。5月19日に会見を開き、「選手、コーチとして、オールブラックスに20年間も関わってこれたなんて信じられない。私の人生の3分の1です。すばらしい時間を過ごし、すばらしい経験を共有させてもらった。しかし、コーチの笛を外すときが来ました。ちょっと休んで、リフレッシュしたい。孫もでき、妻や家族との時間をもう少し多く過ごしたいと思っています」とコメントした。

 選手時代はカンタベリーのSOとして活躍し、1980年から85年にかけてオールブラックスで17キャップを獲得、セブンズ代表の主将も務めた。指導者となってからは、1998年と1999年にクルセイダーズのヘッドコーチとしてスーパーラグビー連覇を達成し、2000年から2季、オールブラックスで指揮を執った。その後、イングランドに渡ってノーサンプトン・セインツでキャリアを積み、2004年に黒衣軍の指揮官に就任したグラハム・ヘンリー氏に誘われて代表チームのコーチングスタッフに再入閣。2011年の自国開催ワールドカップで24年ぶりの優勝に貢献した。その後、チーフスにアシスタントコーチとして加わって手腕を発揮し、スーパーラグビー初制覇と連覇を同クラブの歴史に刻ませた。そして、2015年に再びオールブラックスに戻り、スティーヴ・ハンセン ヘッドコーチの名参謀として、ワールドカップ連覇を成し遂げた。

 カンタベリーで一緒にプレーし、指導者となってからも長くともに過ごしてきたハンセン ヘッドコーチは、スミス氏について「非常に特別な男」と語り、「ウェイン・ロス・スミスと多くの時間を過ごすことができ、私は運が良かった。すべてのオールブラックスファミリーを代表して感謝したい。彼はラグビーに対してあくなき情熱を持ち、常に革新的で、学ぶことを止めなかった。“スミシー”はニュージーランドラグビー界だけでなく、世界のラグビーに大きく貢献したひとり。そして間違いなく、本物のオールブラック・レジェンドだ。私は彼をすごく尊敬している。一緒に働くことができて本当に幸せだった。でも、彼を友だちと呼べるようになるのはもっと光栄なことだ」と話した。

 世界最強軍団の頭脳であるウェイン・スミス アシスタントコーチにはまだ大仕事が残っている。6月と7月には、12年ぶりにニュージーランドへ遠征するブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの3試合があり、その後のザ・ラグビーチャンピオンシップでは連覇を狙う。

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