【プロ野球】虎の真のチームリーダー・鳥谷敬(阪神)の背中が雄弁に物語ること。一つひとつを積み重ねる誇り。 (1/2ページ)

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鳥谷敬(阪神)の背中が雄弁に物語ること
鳥谷敬(阪神)の背中が雄弁に物語ること

 鳥谷敬(阪神)の黒いフェースガードがまぶしく、カッコよく目に留まった。

 それは、復刻版のブラックユニフォームとやけにマッチしていて、何事にもめげずに立ち向かっていく鳥谷の強さが、子どもたちのヒーローである仮面ライダーのような存在を想像させ、カッコよく見せていたのだろう。

 しかし、フェースガードに隠れた顔面は鼻のあたりを中心に酷く腫れ上がっており、本当なら試合になど出られる状態ではないことを物語っていた。

 5月25日、甲子園球場での巨人戦。あの痛々しい死球の翌日。6回裏に代打で登場した鳥谷の姿に、スタンドのファンはまずは驚いた。そして誰もが安堵を覚え、拍手で鳥谷を迎えた。

 このとき、恐怖心と戦いながら、必死でボールに喰らいつく姿に涙したファンも多い。

 鳥谷は派手なパフォーマンスでチームメイトやファンにアピールするタイプではない。ただ、この打席の鳥谷を見て、ファンはファンであることを誇らしく思い、ファンでなくとも勇気づけられた人が多いのではないだろうか。

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■かつては金本監督も骨折しても試合に出続けた

 あの痛々しい死球のあった日からを振り返ってみる。

 5月24日、5回裏。左腕・吉川光夫(巨人)が投じた144キロのストレートがすっぽ抜け、鳥谷の顔面を直撃。その場に倒れ込んだ鳥谷に金本知憲監督やトレーナーらが駆け寄った。

 鼻からの出血で、タオルは赤く染まり、ケガのひどさをものがたっていた。

 「鼻骨骨折」。

 誰もが鳥谷の登録抹消、戦線離脱を覚悟した。

 しかし翌日、鳥谷はいつもと変わらず、球場入り。試合までの準備もいつものルーティンワークとしてこなし、金本監督にスタメン出場を直訴した。

 さすがの金本監督もスタメンまでは認めなかったが、出場は抵抗なく受け入れたようだ。

 金本監督も現役時代、岩瀬仁紀(中日)から左腕に死球を受け骨折したことがある。しかし、翌日の試合で先発フルイニング出場。久慈照嘉(現阪神守備走塁コーチ)から借りた軽量のバットを右手一本で振りぬき右前安打を放ったことは、今でも語り草になっている。

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