「政務活動費」のネコババ実態を全国ローラー告発する(3)領収書だけでは見抜けない (1/2ページ)

アサ芸プラス

「政務活動費」のネコババ実態を全国ローラー告発する(3)領収書だけでは見抜けない

 全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士はこう話す。

「一般市民が政活費を調べるには、まだまだ制度が整っていません。情報公開請求しても、コピー代だけで10万円以上負担する時もあります。支払われた報酬などを調べようと思っても、支出先が個人だったらプライバシーという理由で黒塗りされていることも。市民が十分チェックできるように、ネット公開など環境を変えていく必要があります」

 すでにネット公開を取り入れている自治体もあるが、議論は進んでも「先送り」する議会も多く、不正防止の意識は低いと言わざるを得ないだろう。

 市民にバレなければいいだろうと高をくくっている“ハイエナ議員”は、さらに全国に散らばっている。

 昨年9月、石川県の西田昭二県議(48)が家族同伴で神戸市の有馬温泉などを訪問していたことが発覚。車で移動した際の交通費や自分の宿泊費計約6万円を政活費から支出していた。温泉街の視察が県政にどう生かされたのかは不明だが、西田氏の「家族サービス」とも受け取れる視察ツアーはこれだけではなかった。

「15年末には、『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)』の近くにあるホテルに妻と子供を連れて宿泊。有馬温泉と同様に自分の宿泊費や交通費を政活費から支払っていたのです。西田氏は家族と別行動で、大阪駅に隣接した商業施設を視察したと報告していますが、USJの周辺も歩いたと苦しい言い訳に追われていました」(地元記者)

 選挙で票を投じたことが恥ずかしくなる、みみっちい地方議員を、今度は滋賀でも発見した。

 13年度の政活費で購入した書籍で、「税金泥棒」のレッテルを貼られたのは石田祐介元県議(52)。議員活動に必要な「資料購入費」として189冊を約34万円で購入していたのだが、その中には「猫のトッピングごはん」(芸文社)や「うちの猫のキモチがわかる本 冬号」(学研マーケティング)が含まれていたのだ。

「県議会で質問するために購入したと説明していましたが、自宅で猫を飼っていて説得力はゼロ。当然ながら、議会で猫に関する質問をしたことはありませんでした」(地元関係者)

 その他にも自己啓発本の「新しい『男』のルール」(フォレスト出版)を買っていたという。

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