吉高由里子が売春&快楽連続殺人鬼に豹変した!! 人間の暗黒面に迫る犯罪ミステリー『ユリゴコロ』 (1/3ページ)

日刊サイゾー

吉高由里子主演の犯罪ミステリー『ユリゴコロ』。吉高の映画主演は『僕等がいた』二部作(12)以来5年ぶりとなる。
吉高由里子主演の犯罪ミステリー『ユリゴコロ』。吉高の映画主演は『僕等がいた』二部作(12)以来5年ぶりとなる。

 ユリの花は純潔のシンボルとされており、ユリの根は不眠や精神不安に効果がある漢方薬ともなる。だが、同じユリ科でもスズランや彼岸花には猛毒があることが知られている。沼田まほかるのミステリー小説『ユリゴコロ』(双葉社)は、人間の中に潜む崇高さと邪悪さの両面を描いた作品だ。『紀子の食卓』(06)や『蛇にピアス』(08)といった先鋭的な作品で存在感を放ってきた女優・吉高由里子は、最新主演映画『ユリゴコロ』では売春婦&連続殺人鬼でありながら、自分の中に根づいたユリゴコロに従って一途に生きるヒロイン・美紗子を演じている。

 沼田まほかるの原作小説が圧倒的に面白い。10月28日(土)には蒼井優、阿部サダヲ主演作『彼女がその名を知らない鳥たち』も公開されるが、沼田まほかるの作品は人間のダークサイドを徹底的に掘り下げることで、逆に人間の持つ善良な部分が浮かび上がってくるという独特のレトリックが駆使されている。普通の主婦、出産、離婚、お寺の住職、建設コンサルタント会社の設立、倒産……、そして56歳にして作家デビューという山あり谷ありの末の遅咲きの花。だが、そんな彼女が生み出す小説は、伝説の植物マンドレイクのように、奇妙で妖しく、一度でも本を開いてしまった者を虜にしてしまう悪の魅力に溢れている。

 カフェのオーナーである亮介(松坂桃李)は、婚約者の千絵(清野菜名)が謎の失踪を遂げ、さらに男手ひとつで亮介を育て上げた父親が末期癌であることが分かり、人生のドン底であえいでいた。ある日、亮介は父親がひとりで暮らす実家の押し入れから、「ユリゴコロ」と題名のついた手書きのノートの束を見つける。その内容は、ひとりの女性が次々と殺人を犯す過程が書かれた生々しい手記だった。亮介は、その手記の執筆者が誰なのか分からないまま、夢中になって貪り読み始める。

「私のように平気で人を殺す人間は、脳の仕組みがどこか普通とは違うのでしょうか」。そんな一文で始まる手記は、美紗子(吉高由里子)の生い立ちから始まる身の毛のよだつ物語だった。子どもの頃、他の子のように笑ったり、泣いたりする感情をうまく持つことができなかった美紗子は、深い井戸の中にカタツムリやミミズといった生き物を放り込むことに安らぎを覚えるようになる。

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