小池百合子がハシゴを外した”民進党分裂”を1分で解説|やまもといちろうコラム (1/2ページ)

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小池百合子がハシゴを外した”民進党分裂”を1分で解説|やまもといちろうコラム(写真はイメージです)
小池百合子がハシゴを外した”民進党分裂”を1分で解説|やまもといちろうコラム(写真はイメージです)

 民進党代表の前原誠司さん(55)が、東京都知事・小池百合子女史(65)率いる「希望の党」への合流を画策した件は、民進党の支持母体である労働組合の集合体「連合」の反対により頓挫する流れが鮮明になってきました。ここで大転回もあるかもしれませんが、おそらくはそのまま目論見は崩れ去るでしょう。

 震源地は東京ではなく「大阪」にあります。小池百合子女史は、全国政党でもある「日本維新の会」の代表も務める大阪府知事の松井一郎さん(53)らと「お互いの場所に候補者を立てない」という約束をしてしまいました。確かに、同じ選挙区に希望の党と日本維新の会が候補者を立ててしまうと票を食い合いますし、どちらかは確実に小選挙区で落選してしまいます。

 しかし、民進党には大阪11区にこの「連合」の組織内議員である元官房長官の平野博文さん(68)がいます。パナソニックの労組代表であり、民進党の大阪府連幹事長でもあります。民進党の最大の支持母体である連合の要職にある人を外して、小池百合子女史が勝手に松井一郎さんと野合してしまったため、民進党のすべての議員を希望の党に受け入れてほしいという前原誠司さんの要求はすでに通らなくなってしまいました。

 そうなると、民進党の発展と政権交代を目指す目論見は通らなくなりますので、この時点ですでに、前原さんが民進党の両院議員総会で満場一致で決まった希望の党への合流は話が違うことになります。恐らくは、時間もない中ですが希望の党との合流強行をあきらめるかどうかを一両日中に判断することになるでしょう。

 民進党は分裂を余儀なくされますが、保守系とリベラル系とで分かれることになれば、政治的な主義主張がはっきり分かれることになるため分かりやすくなって良い、という議論もあります。しかしながら、この流れでいくと保守系にはほとんど支持母体の連合はついていかず、民進党に支払われてきた政党交付金の行く先も不確実なものになります。民進党執行部も、これから民進党を出ていくかもしれない人に出馬に際しての供託金などの支払いをすることが妥当か悩むことになります。

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