横綱・日馬富士の暴行事件、相撲協会と”提訴を強行した”貴乃花の対立構図に

デイリーニュースオンライン

Photo by Photo AC(写真はイメージです)
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 横綱・日馬富士(33/伊勢ケ浜部屋)が幕内力士・貴ノ岩(27/貴乃花部屋)に暴行を加え、大怪我を負わせた事件が、ここに来ていくつかの新証言が浮かび上がり、角界内外に波紋を呼んでいる。

「日馬富士は暴行の当夜、ビール瓶以外にも灰皿、カラオケ機材、それに素手でも20発ほど貴ノ岩の頭を殴ったという証言があがっています。暴行は25日夜から26日未明にかけて、巡業を控えた鳥取市内で開かれた”モンゴル人飲み会”で起こったのですが、この夜の横綱は酩酊状態だったこともあり、次第にエスカレートしていったようです。貴ノ岩は翌朝の朝稽古にも出ていたのですが、11月に入って体調不良を訴え、異変に気付いた親方が病院の診断を受けさせ、ようやく事件が発覚しました」(週刊誌記者)

 映画やバラエティ番組で、ビール瓶で頭を殴り、粉々になるシーンはよくある。しかし、そちらはガラスに似せた割れやすい「飴ガラス」。本物のビール瓶で殴れば、どんな大男でも耳から髄液が漏れ出すと大事故に繋がるのは目に見えていたはずだ。酔っていたとはいえ、品格を問われる横綱になにがあったのか。

「日馬富士は”モンゴル力士会”でも”上下関係に厳しい横綱”として有名だったようです。同夜も貴ノ岩が説教をしていたところ、スマホの呼び出し音が鳴り出し、貴ノ岩がそれに出たため『俺の話してる時に何やってる』と威圧的に激高した。それにムッとした貴ノ岩が『これからはアナタたちの時代じゃないですよ』と言ってしまったため、ビール瓶や灰皿での殴打につながったようです」(同記者)

■示談で解決したい角界と「提訴は取り下げない」貴乃花

 だが、狂気の犯行に及んだ日馬富士の今後については、逮捕=引退の道を取るか、謹慎後の復帰となるのか、相撲協会でも意見が割れているという。

「事態を受けて、角界の主流派はなんとか両者に矛を収めさせ”示談”で解決したいと考えているようですが、貴ノ岩の親方・貴乃花(45)はそんな旧態依然の角界体質を嫌い、『提訴は取り下げない』と固辞しているとか。そもそも、この事件には不可解な点も多く、『白鵬や鶴竜も同席していた』という記事や、『事故の翌日に両者は握手している』『貴乃花が謝罪に行った伊勢ヶ浜親方、日馬富士を無視した』という報道もある。子飼いのスポーツマスコミを巻き込んでの情報戦が水面下で起こっていると見る向きもあります」(別のスポーツライター)

 八百長疑惑に”可愛がり”問題と、古い体質で世間を騒がせて来た相撲界。日本の国技には違いないが、健全なスポーツと呼ぶには闇が深すぎる。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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