キャッシュレスの最先端!「寺社発行クレカ」御利益のほどは?

まいじつ

なめ / PIXTA(ピクスタ)
なめ / PIXTA(ピクスタ)

近年はさまざまなものの“キャッシュレス化”が進んでおり、神社仏閣にもその波が押し寄せている。

今年の3月には高野山真言宗・総本山金剛峯寺(和歌山県伊都郡)の納経所でクレジットカード決済が導入され、拝観料だけでなく御守や御札の授与でクレジットカードを利用できるようになった。さらに愛宕神社(東京都港区)では、賽銭を『楽天Edy』で納めることもできる。

「茨城県鹿嶋市の鹿島神宮は今年1月、神社で初めてクレジットカードを発行しました。カード名は『鹿島神宮カード』で、券面には『鹿島神宮』と漢字で書かれており、背景にはうっすらと社紋が描かれています。一般カードとゴールドカードが発行されており、一般カードは年会費が5000円(税抜き)、ゴールドカードは1万円(同)です。このカードは三越伊勢丹グループが発行するエムアイカードとの提携カードで、同グループで買い物をすればポイントを貯めることができます。ただし、貯まるポイントは『鹿島神宮ポイント』というもので、エムアイポイントが貯まるわけではありません。一般カードで税込み200円につき1鹿島神宮ポイント、ゴールドカードで税込み100円につき1鹿島神宮ポイントが貯まります」(宗教ライター)

貯まったポイントは鹿島神宮への寄付に

では、この鹿島神宮ポイントは何に使えるのだろうか。

「5000ポイントごとに鹿島神宮に寄付される仕組みになっています。ポイントが有効期限切れになった場合も、自動的に鹿島神宮に寄付されます。カード保有者へのポイント還元率としてはゼロですが、鹿島神宮の祭祀である『御船祭(みふねまつり)』への貢献や、国宝に指定されている直刀『黒漆平文大刀拵』をはじめ、同神宮の貴重な文化財を保護するための財源として使われるのです。今後も鹿島神宮の祭事などを継続していくためには、さらなる寄付の拡大は欠かせません。これが神社初のクレジットカード発行に至った理由です」(同・ライター)

鹿島神宮カードの会員数は非公表だが、その30%は経営者や会社役員とのこと。単純に還元を希望しているわけではないようだ。5000ポイント貯まると、寄付の返礼品として銘々皿が送られてくる。ふるさと納税の亜種だと考えれば、ありがたさが増すのではないか。

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