女装させる、髷を切り落とす…江戸時代の遊郭でお仕置きされた時の対応策「豆本多」とは? (2/2ページ)

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その上、お化粧や女物の衣服を着せられてさらし者にする“追加刑”もあったと言われており、確かにこんな屈辱を味わえば浮気などしたくなること請け合いですね。髷を切られた場合にはどうしたのか…それが、豆本多(まめほんだ)です。

床屋さんが腕を振るった、豆本多は浮気男の強~い味方!

さて、女装&お化粧を受けようとも受けずとも、髷を切られたザンバラは見っともないものであり、何とかしないと更に恥をかきかねません。川柳にも、
“頭巾でも 召してと茶屋は 笑止がり”
と詠まれ、頭巾で頭を隠すのがオーソドックスな手段でした。

無論、頭を丸めるのでもない限り、それ以降も髷は必要になります。そこで、浮気な粋人達は床屋に出かけました。遊郭内には色々なお店や施設があり、浮気をして罰を受けた人のため、髪を結い直すサービスをしてくれるお店もあったのです。床屋さんも、なかなかに心得ていますね。

江戸時代、優雅な遊び人の間では本多髷と呼ばれるちょんまげが人気でしたが、それを小ぶりにした豆本多と言うヘアースタイルがありました。この豆本多ならば切られて短くなった髪の分もごまかしが効きますし、決して格好が悪いものでもありません。恐らく、そんな性懲りの無い粋人達によって髪結いも繁盛したことでしょう。

このように、髷切りという厳しい制裁が設けられていても、江戸期の遊び人達はたくましく切り抜け、そうした人々を相手にする床屋も技術とサービスを磨いていました。お仕置きをされるくらいならば二股などかけねば良いだけなのですが、そうしたツッコミをしてしまうのも、“野暮”なのかもしれませんね。

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