セカオワSaoriが直木賞候補に?ピース又吉に続く文春の”芸能人商法”が物議に

デイリーニュースオンライン

Photo by JoshArdle Photography(写真はイメージです)
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「SEKAI NO OWARI」のSaoriこと藤崎彩織(31)の書いた小説『ふたご』が、20日、第158回直木賞にノミネートされた。藤崎は『第68回NHK紅白歌合戦 夢を歌おう』にも出場する同バンド・セカオワでピアノとライブの演出を担当。候補になった作品は、メンバーのFukase(32)に促されて書き始めた処女作で、自身のバンド経験をモデルにしている。だが、芸能人の副業による小説とあって、早くも業界内で批判の声が飛び交っている。

「ピースの又吉直樹(37)の第153回芥川賞受賞に味をしめた同賞主催の文藝春秋社が、今度は直木賞で芸能人を使ったプロモーションをしていると出版界、それに文学ファン内外からも批判の声が飛んでいます。というのも、文藝春秋社は文春砲のラッシュはあったもののここ5年間売り上げが下降し、17年3月期は減収減益で、10月には全国図書館大会で社長自ら『図書館は文庫本の貸し出しをやめて』と泣き言をもらして顰蹙を買ったほど。一昨年の『火花』(文藝春秋社)が文庫化し、累計311万部を売り上げて、かろうじて体面を保ってますが、ここで今一度、芸能人パワーの恩恵を得て大ヒットが欲しいようです」(週刊誌記者)

 SaoriのノミネートにSNSやAmazonレビューも「カゲロウとくらべるとそれなりにちゃんとしてる」「これは小説ではなく作文」「旦那 子どももいるのにまだFukaseのこと言ってるのか」などと賛否両論で大荒れとなっている。

■新連載にキャンペーン起用…なりふり構わぬ文春の猛プッシュ

 実際『ふたご』はよく出来た青春小説であり、『火花』が又吉にしか書けない漫才小説だったのと同様、バンドをやってるSaoriならではの作品である。しかし、直木賞にノミネートされるレベルの作品かと問われれば、疑問をとなえる向きも多いだろう。だが、Saoriの『ふたご』には、文藝春秋社長自ら肝入りでプッシュがあるという説もあり、賞レースの最有力の一角とされている。

「Saoriは同社の『文学界』でエッセイを連載する他、セカオワが今年9月の『文春文庫 秋100ベストセレクション』キャンペーンのメインキャラをつとめています。書店店頭でのプロモーションから、渋谷駅前スクランブル交差点のシブハチヒットビジョンでセカオワのPR動画まで大々的に展開し、文藝春秋はなりふり構わぬセカオワ頼みで若者層を取り込みにかかっています」(別の文芸誌編集者)

 並みの作品では賞を獲っても10万部前後。しかし、芸能人に賞を獲らせて箔をつければ、”やらせ”の評判が立った水嶋ヒロの『KAGEROU』(ポプラ文学大賞/ポプラ社)さえ100万部を軽く突破している。ヒット作の欲しい文藝春秋は、このままSaoriに賞を獲らせるのか。来年1月16日の発表に注目が集まっている。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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