市場拡大が見込まれる「電動アシスト自転車」課題は? (1/2ページ)

まいじつ

(C)Shutterstock
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昨年12月に神奈川県川崎市麻生区に住む大学2年の女子学生が、左手にスマートフォン、ハンドルに添えた右手に飲料カップを持ち、左耳にイヤホンという状態で自転車を運転して、77歳の女性に衝突し、死亡させるという事故が起きた。まさに危険運転の“全部入り”で、賠償は億単位になると推測される。

そして、この事故車というのが電動アシスト自転車だった。

「電動自転車が登場してから25年にもなり、市場はその便利さから活況が続いています。この間に最も進化したのが『バッテリー(電池)』です。かつては鉛だったものがリチウムイオンとなって軽量化され、その上、電池の寿命も伸びました。電池の持ちが延びるということは走行距離も延びるということで、最近の電動アシスト自転車は、一度の充電で50キロメートルから70キロメートルほど走れる優れものです」(自転車専門誌記者)

こうした進化を受けて人気も右肩上がりだ。自転車産業振興協会によると、一昨年の電動自転車の出荷はおよそ54万台、ここ10年間で2倍以上伸びている。自動車をやめて自転車に乗り換えるという人も増えている。

「日本国内市場をけん引するのはパナソニック、ブリヂストン、ヤマハの3社で、価格はママチャリタイプが8~15万円ほど。スポーツタイプで20万円前後です。しかし日本のメーカーはいま、センスに優れた海外の自転車ブランドの本格上陸に戦々恐々です。スタイリッシュなデザインの『ベスビー』や、アメリカのスポーツ自転車大手の『トレック』、イタリアの老舗ブランド『ビアンキ』などが続々と日本市場に進出しています」(同・記者)

まだまだ「伸びしろ」のある電動自転車市場

こうした状況から、世界で初めて電動自動車を世に出したヤマハ発動機では、6年ぶりに新モデル『PAS With』を発売した。一新したのはフレーム(自転車の骨組み)で、これまで他社製フレームを使ってきたが、今回はデザインにこだわった自社製に切り替えた。

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