貴乃花2票落選の総指揮を執った黒幕の正体 (1/2ページ)

週刊実話

貴乃花2票落選の総指揮を執った黒幕の正体

 この結果を見て、大笑いしているのは誰だろうか。
 不祥事が相次ぐ日本相撲協会。その幹部を選出する理事候補選挙、通称「理事選」が、初場所が終わったばかりの2月2日に東京・両国国技館内で行われた。
 注目は、なんと言っても貴乃花親方(45)だった。

 「(昨年終盤の日馬富士暴行事件にからんで)理事を解任されてまだ1カ月足らず。一回、出馬を休んでは」
 事前の一門会ではこんな意見が大勢を占め、身代わり候補として、貴乃花親方に負けない熱血漢と言われている阿武松親方(元関脇益荒雄)が挙がった。

 「みんなで(貴乃花親方に)頭を下げて頼んだ」
 と、長老格の常盤山親方(元関脇舛田山)は話している。貴乃花中心の一門ならではの光景とはいえ、ドラマでも見ているようだ。しかし、どこまでも信念を貫く貴乃花親方は、こう言ってあえて立候補に踏み切った。
 「みなさんは阿武松親方に入れてください。自分は(自らの)1票でもいきます」

 もし貴乃花一門から2人以上立候補しなければ、立候補者は定員いっぱいの10人ちょうどとなり、無投票になる。そうなると、八角理事長(元横綱北勝海)体制は数々の不祥事の責任を問われることもなく、すんなりと信任されたことになる。貴乃花親方は、それがどうしても我慢できなかったのだ。
 玉砕を覚悟。おそらく義理人情を貫くため、単身で敵地に乗り込む高倉健の映画を地で行くような心境で決めたに違いない。と同時に、「オレのこの気持ちを分かってくれるヤツラは一門を越えたところにもきっといる」という思いもどこかにあったはず。一門の壁がいま以上に厚くて高かった8年前でさえ、二所ノ関一門を飛び出した孤立無援の貴乃花親方に心打たれ、票を投じて当選に導いてくれた親方たちがいたのだ。もう一度、あの“貴の乱”の再現を…。

 貴乃花親方は直前までブログを更新し、立候補する理由について明かし、さらに次のように訴えた。
 「自由に意見を交わせる風土を作り上げることを私の目標にしたい」
 「大相撲は誰のものか? その公益性の意味を、我々は考え直し、正す時期に来ている」

 しかし、この貴乃花親方の思いは木っ端みじんに砕け散った。

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