二度と見られない「お蔵入り“艶”シーン」大全(4)<埋もれた名作選・大原麗子の幻の初主演映画> (1/2ページ)
世に「放送禁止」や「封印作品」と呼ばれる映像は星の数ほどある。その理由の一つに、過激な要素が多すぎたことは否めないだろう。
「本番の意味を知りませんでした」
会見で号泣したのは、ハーフの人気モデルで、「大激闘マッドポリス’80」(日本テレビ系)の緑川刑事役など、女優としても活躍した堀川まゆみ(59)だ。
82年に武智鉄二監督の和製ハードコア大作「華魁」に主演が決まったが、制作発表で重大な勘違いに気がつく。
「ヌードと本番シーンがあるけど大丈夫か?」
所属事務所の確認に、軽い気持ちでOKの返事を出した。まさか、「本番」がガチンコであることを、当時の堀川は知らなかったのだ。
堀川は出演を固辞し、多方面に迷惑をかけた代償として女優業を引退。頓挫しかけた映画は、代役に親王塚貴子を立てることでようやく完成し、公開にこぎつけている。
吉田拓郎や井上陽水の登場以前、フォークの神様と呼ばれたのが岡林信康(71)だ。そんな岡林が唯一の映画出演で、しかも主演を飾ったのが「きつね」(84年、松竹)である。
岡林は北海道に住む35歳の科学者という役で、難病を患った14歳の少女(高橋香織)と知り合う。やがて2人は愛し合うようになり、命短い少女に性の手ほどきをする。
当時の宣伝ポスターには〈私は大人の恋がしたかった〉とある。だが、14歳の少女とのセックスシーンは物議を醸し、興行的に失敗に終わったこともあり、今なお再上映やソフト化を許されない状態にある。
09年に亡くなった大原麗子(享年62)は、映画・ドラマで数々の代表作を持つ大女優である。さらに、サントリーレッドのCM「少し愛して、なが~く愛して」など、高い好感度を誇った。
そんな大原の初主演映画が、なんと「“秘”トルコ風呂」(68年、東映)である。今から50年前、現在のソープランドに当たるトルコ風呂を舞台にした物語だ。
当時の東映らしく、そのストーリー展開が絶妙。