福島・いわき市の高校ラグビーマンたち、サクラセブンズに立ち向かう。 (1/2ページ)

ラグビーリパブリック

女子セブンズ日本代表候補の練習をサポートした磐城高校。(撮影/松本かおり)

 お互いに得るものがあった。

 3月11日から16日まで、福島県いわき市で強化キャンプを実施しているサクラセブンズの候補選手たち(女子セブンズ・デベロップメント・スコッド)。滞在中には、同市にある4つの高校ラグビー部(平工業高校、磐城高校、磐城農業高校、勿来工業高校)の男子部員たちに練習をサポートしてもらっている。コンタクトプレーの練習や試合形式のトレーニングでぶつかり合う。

 3月13日には午前中に磐城と磐城農の選手たちが参加し、午後は平工が接点で男子のパワーを発揮した。

 日本ラグビー協会からの依頼を受け、今回のセッション実現へ尽力したいわき市文化スポーツ室スポーツ振興課の木田直之さん(福島県ラグビー協会理事)は、「高校生たちにとってはスキル面だけでなく、選手たちの姿勢なども刺激になったはず」と話す。

 いわき市は2020年の東京五輪時にはサモアのホストタウンに決まっており、2019年のラグビーワールドカップでも、同国が大会出場を決めた際には事前キャンプを張ることになっている。

 13日の午前の練習後には、清水敏男市長が練習を終えたサクラセブンズ候補たちのもとを訪れ、今回の合宿で使用しているフィールドは、東日本大震災直後はガレキ置き場だったと話した。

「ハード面の復興は進んでいますが、(住民たちの)心の復興は文化やスポーツを通して進めています」

 選手たちの前でそうスピーチした同市長は、昨年に続き、2年連続で強化の地にいわき市を選んでくれたことに対して感謝の気持ちを伝えていた。

 高校生たちは、トレーニングで奮闘した。

 狭いエリアでのコンタクトを想定した練習で、サクラセブンズの選手たちを受け止める。ゲーム形式の練習時間に移れば、スピードを生かして走り、ディフェンダーたちを苦しめた。

 サクラセブンズは、4月21日、22日にHSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズ2017-2018の北九州大会を控えている。8強進出を目指すチームにとっては、世界に勝つためのベースを高める時間となった。

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