子供の学校「PTA活動」は断ることができるのか?

まいじつ

■撮影用に作成したカードを使用しています。
■撮影用に作成したカードを使用しています。

間もなく新年度が始まる。子供を持つ保護者のあいだで毎年話題になるのが『PTA』の活動についてだ。最近では共働きの家庭が多いため、PTA活動に時間を割くことのできる保護者は少なくなってきているにもかかわらず、次々とやってくる学校行事に頭を悩ませる人が後を絶たない。

Sさん(35歳・自営業)は、小学3年生の女の子を持つ父だ。子供の行事にはなるべく顔を出すようにしていたが、それが裏目に出た。自営業で時間を自由に使えるだろうと思われ、半ば強制的にPTAの役員に任命されたという。

「確かに会社員と違って、ある程度時間を作ることはできます。しかし実際は、零細企業で仕事に追われる毎日なんです。子供のためを思えば、PTAの活動もある程度は仕方ないと思っていますが“自営業=自由”と勝手に思われるのは、あまりいい気持ちがしませんね」(Sさん)

事前に下調べをして学校選びする人も

では、実際にPTA活動を最初からきっぱりと断ることは可能なのだろうか。子供に関係する活動だけに、入会しないと子供が差別されたり、いじめに遭うのではないかと心配する保護者は多い。

「最近では参加を拒否する保護者の方も多いです。しかし、多くの方はなし崩し的に参加させられているというのが現状でしょう。実際に、ある学校ではPTAに参加しないと、行事や災害時の休校情報などの“安心メール”が配信されないといったケースもあります。パートの時間をやりくりしながら参加するお母さんも多いですね。しかし、学校によっては、PTAは完全ボランティアというところもありますので、事前に調べた上で引っ越しを前提に学校選びをするご家庭も増えてきています」(教育コンサルタント)

最近では“ブラックPTA”などという言葉が流行するほど、PTA活動が問題になっている。2016年3月にはタレントの菊池桃子が「PTAは任意参加なのに、全員参加することが暗黙の了解となっているケースが多い」という趣旨の発言をしたことが話題になった。

どうしても時間のやりくりができない人が無理をしようとすれば、必ずほころびが出てくる。PTA参加を拒否できないような場合でも、自分でできる範囲をあらかじめ周囲に伝えておくなど、最低限の意思表現は必要かもしれない。

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