人類の移住史が書き換えられるのか?8万5000年前の人類の指の化石がサウジアラビアで発見される。 (1/4ページ)

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人類の移住史が書き換えられるのか?8万5000年前の人類の指の化石がサウジアラビアで発見される。
人類の移住史が書き換えられるのか?8万5000年前の人類の指の化石がサウジアラビアで発見される。


 約8万5000年前のものと思われるのヒトの指の化石がサウジアラビアの砂漠から発掘された。

 最新の研究からは、もしかしたらアフリカを旅立った初期の人類は、これまで考えられていたものとはまるで違う旅路を歩んだのかもしれないことが示唆されている。

 この化石はアフリカとレバント(イスラエルを含む、地中海東部地域)以外の場所で発見されたヒトの化石としては最古のものだ。またサウジアラビアで見つかったものとしても最も古い。
・人類移住のプロセスはこれまで考えられているものより複雑

 これまで、ヒトの祖先は約6万年前に一気にアフリカを旅立ち、海岸に沿って海産物を食べながら世界中に拡散する「出アフリカ」説が有力視されていた。(諸説ある)

 しかし今、サウジアラビアのアル・ウスタ(Al Wusta)ネフド砂漠で発掘された8万5000年から9万年前のものと考えられる指骨の化石によって、ホモ・サピエンスは6万年よりもずっと早くアフリカから移動を開始していたことが示唆されている。

 研究の中心人物である独マックスプランク人類史学研究所のミヒャエル・ペトラグリア博士は説明する。

 「これは、6万年前に単一の急速な拡散が始まったというモデルよりは、ずっと複雑な移住シナリオを裏付けるものです」

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サウジアラビアのアル・ウスタを調査する研究者
image credit:KLINT JANULIS

・まぎれもなくヒトの指

 この長さ3.2センチほどの指は本当に人類の祖先のものなのか?

 目視による検査では、当時そこに到達していたネアンデルタール人の指よりも細長かったことから、ホモ・サピエンスのものであると考えられた。
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