『西郷どん』鈴木亮平が、近年の大河ドラマ主演らしからぬワケ (1/2ページ)

サイゾーウーマン

『西郷どん』鈴木亮平が、近年の大河ドラマ主演らしからぬワケ

 大河ドラマ『西郷どん』(NHK)は、上野公園に銅像が作られるほどの国民的英雄となった西郷隆盛こと西郷吉之助の生涯を描いたものだ。

 脚本は『やまとなでしこ』(フジテレビ系)や『ハケンの品格』(日本テレビ系)、近年では『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)で知られる中園ミホ。90年代から活躍するヒットメーカーで、NHKでは連続テレビ小説『花子とアン』をヒットさせている。

 中園脚本の魅力は、登場人物の行動がシンプルでわかりやすいところだ。大河ドラマ、特に幕末が舞台となると、描くべき時代背景や登場人物が多いため、どうしても物語が複雑になってしまう。うまくいけば、入り組んだ人間模様はそれ自体で面白くなるのだが、作り手側が状況やキャラクターを整理しきれていないと、どんどん物語がわかりにくくなってしまう。ここ数年の大河ドラマが、熱狂的なファンを生むマニアックな方向になっている一方、一般視聴者には敷居が高くなっているのは、このあたりのバランスがうまくいっていないからだろう。

 対して、『西郷どん』は毎回見せたいものが明確だ。歴史モノとしての要素はやや控えめながら、中心は西郷吉之助と殿様・島津斉彬(渡辺謙)の主従関係で、西郷が見守る篤姫(北川景子)との恋愛未満の淡い関係や、大久保正助(利通、瑛太)との友情をピンポイントで濃密に描くことで、歴史に興味のない視聴者も人間ドラマとして楽しむことができる内容になっている。

 その意味で、近年珍しい正攻法の大河ドラマなのだが、それが成立しているのは、やはり西郷を演じる鈴木亮平の力強い肉体があってのことだろう。

 その魅力が一番伝わってくるのはオープニング映像だ。

 おそらく薩摩(鹿児島)の日差しを意識して画面の明るさを強くしているのだろうが、近年稀に見るダイナミックな迫力だ。『龍馬伝』(2010)以降、大河ドラマはアーティスティックな映像を求めて、あえて画面の彩度を落としたくすんだ映像を用いることが多く、その作り込み方が年々進化しているものの、作品としては若干見づらくなっていた。

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