玉木正之のスポーツ内憂内患「大谷翔平の活躍を機に求められる“改革”とは」 (1/2ページ)

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玉木正之のスポーツ内憂内患「大谷翔平の活躍を機に求められる“改革”とは」

 日本ハムファイターズからロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した大谷翔平選手が、見事なメジャー・デビューを果たした。

 オープン戦では、投手としても打者としても最低の成績(打率1割7厘・防御率27.00)で、マイナーリーグからスタートすべきだという声が高かったが、開幕戦からメジャーで出場。10試合で投手としては2試合に登板して2勝(そのうち第2戦は7回一死まで無安打無四死球に抑えるパーフェクトピッチング)。打者としても3試合連続ホーマー、打率3割8分9厘で、週間MVPに選ばれた。

 大谷がこれほどすごい活躍をするとは、誰一人として予想しなかったが、それはある意味で、アメリカに渡ったすべての選手に対する評価と同じものだった。つまり誰もが結果を下回る「過小評価」のなかでスタートを切ったのだ。

 1995年、日本人メジャーのパイオニアというべき野茂英雄投手が渡米したときは、ある辛辣な野球評論家(元西武監督)は「半年足らずでシッポを巻いて帰ってくる」とまで言い切った。また多くの野球評論家が、メジャーで成功する日本人投手は、アンダースローかサイドスローの変化球主体の軟投型で、野茂のような本格派の活躍は無理と口を揃えた。が、その後の野茂が三振の山を築き、メジャーで大活躍したのは誰もが知っている通りだ。

 野茂がメジャーで成功したあとも、日本人選手は投手では成功できても打者は無理と言われてきた。そんななかでイチローが登場。首位打者を獲得し、シーズン262安打でメジャー最多安打記録を塗り替えたうえ、2度目の首位打者まで獲得した。

 それでも日本人選手の内野手は無理と言われるなか、松井稼頭央が二塁手としてメッツ、ロッキーズ、アストロズで7シーズンにわたって二塁手と遊撃手で活躍。さらにメジャーのキャッチャーだけは務まらないだろうと言われるなか、城島健司がマリナーズの正捕手の座を獲得し、シーズンを通して活躍。

 最後にホームランバッターだけは出てこないと言われていたが、松井秀喜がヤンキースに入団し、3試合連続ホーマーを放ったうえ、ワールドシリーズMVPに輝くなど、メジャーのスラッガーとして大活躍した。

 そして大谷翔平である。

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