芸能人は「解雇」できない!? 雇用契約とは何か (1/3ページ)

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生き延びるためのマネー/川部紀子
生き延びるためのマネー/川部紀子

 こんにちは! ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

 先月末から、強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予処分となった元TOKIO山口達也氏の話題で持ち切りです。その対応をめぐり、タレントや一般の人がさまざまな声を挙げていましたが、5月6日に、ジャニーズ事務所が山口氏と「契約解除」したことを発表しました。

 私は、ファイナンシャルプランナーとして個人のお金についてお伝えする一方、社会保険労務士として企業に対して「人」についてのコンサルティング業務もしています。その仕事の中には、例えば、人を雇った場合に会社側がやらなければならないこと、雇っているときの法律上(労働基準法など)の注意点、解雇のルールなどをお伝えすることが含まれます。

 仕事柄、今回の話題で気になったのが、多くの人が「雇用」を理解していないこと、です。そこで今回は、誰が悪い、何が悪いには触れず、仕事先と働き手の「契約」という観点でお伝えしていきたいと思います。

タレントの大半は芸能プロダクションの社員ではない

 どこかの会社で仕事をしてお金をもらうという働き方には、アルバイト、パート、契約社員、正社員、派遣社員などが思い付くと思います。これらは全て「雇用契約」です。雇用契約とは、会社側と従業員には主従関係があり、従業員はあくまで使用される立場です。そのかわり、労働基準法などに守られています。雇用契約書には、労働時間や残業代についても書かれています。それに対して、タレントという職業の場合、専属マネジメント契約、業務委託契約などの働き方があります。名称はいろいろですが、大半は「雇用契約」ではありません。

 雇用契約ではないということには、多くの注意点があります。

 例えば、残業という概念がないので1日に何時間働いても問題がありません。仕事で大けがをしても、過労死をしても会社側の責任にはならないので、「労災保険」の対象とはなりません。最低賃金というルールも適用されないので、働いているわりに実入りが少ない可能性もあります。社会保険への加入も自分の義務ということになります。「自営業みたいですね!」と言われたことがありますが、「みたい」ではなくまさに自営業なのです。

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