日本最速の男・桐生祥秀「社会人デビュー戦惨敗」の理由

まいじつ

(C)digi009 / PIXTA(ピクスタ)
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“日本最速の男”桐生祥秀の社会人デビュー戦は、ほろ苦いものとなってしまった。

「桐生は、5月3日に開催された静岡国際陸上の男子200メートル決勝に出場しましたが、5位に沈んでしまいました。タイムも21秒13と奮っていません。その後、上海での陸上大会の100メートルに出場していますが、こちらも9位で決勝の最下位でした」(スポーツ協会詰め記者)

上海での決勝戦後、桐生は記者団に囲まれ、「この時期にこれだけ出ていれば…。(トップとの)差は大きくない」と、淡々と答えていた。現在の状況に悲観はしていないようだ。

しかし、上海の大会は得意のはずの100メートルで出場していたため、関係者は「本当に調整は順調なのか?」と懸念していたという。

「桐生はこのあと、5月20日に大阪でおこなわれる『セイコーゴールデングランプリ陸上』に出場し、その後は海外の大会にいくつか出て、6月の日本選手権に照準を合わせていく予定だそうです。日本選手権でタイムが伸び悩んでしまうようならば、調整そのものを見直さなければなりません」(同・記者)

9秒台を出したときの調整法

昨年秋、桐生は100メートルで日本人初の9秒台をマークし、社会人生活を前提に調整法を少し変えていた。得意なのは100メートルだが、いまは200メートルに重点を置いていて、今回の敗退もある程度覚悟していたという。

「桐生は200の練習をすると調子か上がってくる傾向があります。もっとも、その成果が現れるのは半年くらい先ですが…。実際に、9秒台を出したときも200の練習をしていたのです」(専門誌記者)

桐生のいまの最大の目標は、あくまでも東京五輪での決勝進出。練習拠点を置いている東洋大学の関係者によれば、桐生は日本選手権後、思い切って100メートルにエントリーしない大会もあると話していた。

先の静岡、上海大会ともに、敗因はレース後半からゴール前にかけての失速。それを補うために、200メートルの練習でスタミナアップを目指している。

「テレビCMに出演するなどして、社会人になっての気疲れもしているようです」(同・記者)

桐生の調整が正解かどうかは、ひとまず6月の日本選手権で知ることができるだろう。

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