信じる者は救われる?先走る「人間と機械の融合」に隠された裏の顔

まいじつ

(C)HQuality / Shutterstock
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高度に進化したAIが社会に大きな変革をもたらす『シンギュラリティ』という近未来の科学概念が、いま注目を集めている。これを世に広めた第一人者がアメリカ人発明家『レイ・カーツワイル』だ。彼は「AIの急速な進歩で2045年までに人間は機械と融合し、神のような存在となり、不老不死になる」との予測を、自身の著書に書いているが、果たして本当に実現可能なのだろうか?

いまアメリカでは機械と人間が融合する『トランスヒューマニズム』を本気で信仰し啓蒙する『トランスヒューマニスト党』なる政治集団が2014年に結成され、多くの支持者を集めているそうだ。しかも先進国を中心に25の主だった関連団体があり、日本の科学者や企業家にも信仰者が数多いと聞く。

だが、やり方があまりに性急過ぎはしないか?ある意味では希望的観測を「無理やり現実化したい」かのようにも思えるからだ。末端の人々は本気で信じているのかも知れないが、特に政財界は利権なしでは「動かない」のが鉄則だ。本当に裏はないのか?

先走る「シンギュラリティ万能論」に隠された意図

ここからは推測だが、不老不死を一番望む者は誰か? それは富裕層だろう。例えば「自分の莫大な財産を永久に所有したい。誰にも渡したくない。だから死にたくない……」このような欲望がシンギュラリティの過剰評価に繋がり、AI投資ファンド設立や、AI関連株の急騰に拍車をかけ、それを更に煽り、裏で「バブル化する意図」が働いているとしたら?

要するにシンギュラリティなどはどうでもよく、AIに投資が集まればそれでいい。政治家や支持者が声高に「実現できる!」と言い続ける限り、富裕層からの投資が途切れることはない。もちろんAI業界は「OK、万々歳だ」とほくそ笑むだろう。ヘッジファンドも大儲けだ。そう考えると全ての辻褄が合うような気がする。

要するに全てが金目的であり、かつてのITバブルが「AIバブル」にすり替わっただけであり、実現不可能なのは目に見えている。むろん技術の進歩も大事だ。否定はしない。しかし人間は猿の祖先から枝分かれしたあと、約600万年という長い時をかけ、着実に進化してきた。だから焦ることはない。希望を子孫に託し、これからもゆっくりと歩けばよいのだ。

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