「海の怪談」お盆に泳いではいけない本当のワケ

日刊大衆

「海の怪談」お盆に泳いではいけない本当のワケ

 暦の上では8月7日には立秋となるが、依然、暑い日が続く。海辺もまだ海水浴客で賑わっているが、お盆(8月13日~16日)の時期は海へ行くのは控えたほうがいいだろう。「毎年、お盆あたりには海難事故が相次ぎます。その理由の一つに、この時期の海は、土用波という普段とは異なる性質の波が発生することが挙げられます」(ベテランのライフセーバー)

 土用波は海岸に突如来襲する大波のことで、古くから漁師の間では知られていた。「時として、その波は局所的に強い引き潮である離岸流も併発し、毎年多くの死者が出ます。さらに、お盆を過ぎると、海にクラゲも数多く発生し、遊泳中に刺されパニックになって溺れてしまうケースも少なくありませんからね」(前同)と、ここまではあくまでもお盆の海が危険な“普通”の理由だ。

 しかし、土用波やクラゲよりももっと怖い物が、この時期の海にいるのだ。それは、あてどもなく彷徨う“霊”たちだ。ご存じの通りお盆は、先祖の霊があの世から戻ってくる時期だ。まさに“あの世”と“この世”が一年でもっとも近づく瞬間でもあるのだ。「お盆は誰からも供養されることなく、成仏できなかった霊も“誰かが迎えてくれる”と思い、こちら側へやってきてしまうんです。しかし、結局、誰からも供養されなかった霊は寂しさのあまり、生きている人を自分の世界に引きずり込もうとするんです」(多くの著書を持つ心霊研究家)

 ただでさえ海や川などの水辺は霊が集まりやすい場所なだけに、この時期の海には、そんな霊が漂っているというわけだ。さらには、霊に引きずり込まれた亡くなった人の霊が集い、大きな悪意を持った霊になることもある。「高知県などの四国地方や中国地方に伝わる伝説に、『七人みさき』というものがあります。これは災害や事故、海で溺死した人の霊が7つ集まって死霊となり、海へ来た人に取り憑くんです。憑かれた人は高熱に見舞われ死ぬ。すると七人みさきの中の霊の1つが成仏し、替わって殺された者が七人みさきのうちの1つとなるというものです。この伝説の真偽はともかく、水辺で霊が集団になって悪霊と化し、人々に害をなすことは珍しいことではありません」(前同)

 暑い日は水辺で過ごしたくなるのは人情というものだ。しかし、何事も命あっての物種。お盆や、その後の海にはご注意あれ!

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