山根明・前会長が辞任に至った「ボクシングと暴力団」の長い黒歴史とは

まいじつ

(C)Mike Orlov / Shutterstock
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8月8日、日本ボクシング連盟の山根明会長が大阪市内で記者会見を開き、一連の問題の責任を取る形で会長職の辞任を表明した。

山根会長はこれまで、選手への助成金の不適切な使用の指示や、自ら反社会勢力との関係を吐露していたが、ボクシング界に横たわる“黒歴史”を何の教訓にもしていなかったようだ。

2011年、プロボクシング業界の重鎮が暴力団との関係を赤裸々につづり、社会に大きな衝撃を与えたことがある。

「もともとが戦後から間もないころの話になりますが、当時は主に暴力団の興した会社がプロボクシングを取り仕切っていました。やがて暴力団抜きでは興行も打てなくなっていったという実態があったわけです」(暴力団に詳しいライター)

過去には暴力団を擁護して問題に…

プロボクシング界が暴力団問題で大揺れとなったのが、暴力団排除条例(暴排条例)の全国施行である。ところが業界執行部が暴排の動きを強めるさなか、突如、業界の重鎮で、JPBA(日本プロボクシング協会)元会長として知られていたK会長の独白に基づき、『週刊現代』が11年11月に《ボクシングと暴力団 その真実》という特集を3週にわたって掲載した。

「この連載でK会長は、業界と暴力団とのこれまでのつながりについて、歴代の日本人世界王者にまつわる裏話などを語り、それに関わっていた暴力団幹部の実名まで多数明らかにしました。その上で『ボクシング界は、あの人たちに何十年と世話になってきたんだ。チケットの販売なんかで。それなのにいきなり暴力団と付き合うなでしょう。それは申し訳ない』と暴力団擁護の持論を展開したのです。それで業界はK会長の発言の火消しに躍起となり、その渦中で『連載の内容には自分の意図とは違うところや事実無根な部分もある』などと弁明し、記事を書いたノンフィクションライターに『抗議する』ところまでいったのです」(同・ライター)

山根“前”会長の立場で言えば、「口は禍の元」という金言をかみしめるべきだったかもしれない。

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