税務調査に抵抗して高額な追徴課税額アップ!帳簿や領収証の破棄がアダでかえって損! (1/2ページ)

ビジネスジャーナル

「Getty Images」より
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 元国税局職員、さんきゅう倉田です。好きな法人は「有限会社」です。

 税務調査に入っても、納税者が帳簿書類を作成しておらず、本来作成に必要である領収証や請求書といった事業取引の痕跡も処分していることがあります。そのような場合、納税者の所得を把握するのは困難です。ではどうするかというと、「推計」で課税することになります。今回は、いわゆる「推計課税」が行われた事案を紹介します。

 山梨県内のある会社に対し、税務調査が行われました。通常、税務調査が行われる場合は、税理士に連絡があり、日程を調整して時間を決めて調査します。しかし今回は、事前の連絡なく調査に出向くことにしました。事前連絡により、帳簿や証拠書類を破棄・隠匿される恐れがあったためです。このような調査を「無予告調査」といいます。

 調査を行うに当たり突然、納税者Aさんの自宅兼事業所を訪ね、玄関の外に立ち、身分証明書を提示して所属と氏名を述べ、税務調査のために来訪した旨を伝えました。すると、Aさんは電話をかける必要がある旨を申し出て、玄関のドアを開けたまま家の奥に入って行きました。

 調査担当者が玄関の外から呼びかけていたところ、従業員がやってきて「Aさんは体調が悪い。事前通知もなく朝早くから来て非常識だ」と繰り返し発言しました。また、Aさんの配偶者も「本日は都合が悪い。日程を調整してから電話連絡するので今日は帰ってほしい」と言って玄関のドアを閉めてしまいました。こうして、調査担当者は帰らざるを得なくなりました。

 しかし、税務調査が中止になるわけではありません。後日、Aさんと調査担当者で調査日を決め、Aさんの事務所で行うこととなりました。その際に、事業概況に係る質問及び帳簿書類の保存状況について確認したところ「帳簿はそもそもつくっていないし、領収証や請求書はすべて破棄している」と言われました。やはり、そういう人たちだったわけです。それを予見して無予告で調査を行った担当調査官は優秀です。結果的には、帳簿を見せてもらえませんでしたが、そういう納税者だと会う前から見抜いていたわけです。しかし、帳簿がないからといって調査ができないわけではありません。推計で納税額を確定しなければいけません。

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